(更新中)イケベの読書録_2025.02


最近は小説を読みたい気分です。
だれかの視点をもっと知りたい、ちがう世界を感じたい、そんな気分。

毎月読んだ本をまとめていると、
あっ、この本今月読んだんだっけ、と思ったり、
同じようなテーマの本続けて読んでたり、
何となく自分の思考回路が見える。

さぁ今月はどんな本を読むでしょうか?(2025/02/01現在)



絶対泣くって分かってたので買ってからなかなか読めなかった1冊。
老犬ホーム『ブランケット』で働くことになった生きづらさと劣等感を抱えた主人公のお話。

主人公から見ると欠点のない自信満々な人々も、みんな少しずつキズを持っていて、なんとか折り合いをつけたり、曖昧にして生きている。

犬達は、人間のいろんな事情で『ブランケット』に預けられる。
身勝手な言い訳も、どうしようもできない事情も、
犬からするとどんな理由かは関係なく「大好きな飼い主と暮らせない」事実だけ。

「こっちを見て」
「もっと一緒に遊びたいよ」

素直に、まっすぐに感情を表現する犬達と日々暮らすことで、少しずつ主人公の生きづらさが解されていく。

言葉にしない美徳もあるけど、言葉や態度で、きちんと伝えられるから救われることもあるのかも。


尾道散歩しながら、姪っ子のミルクタイムで立ち寄ったBankにて。(授乳室あるのほんとにありがたい)

SNSでバズって話題になった尾道市立美術館の警備員さんと猫のかわいいかわいい攻防戦、をテーマにした写真&物語。

猫視点のおはなしや、警備員さん視点の「はじまり」、
小話も含めてとてもほのぼのした本でした。

警備員さんは職務を全うして猫ちゃんの立ち入りを阻止していて、
それを公式SNSが動画あげてて、
猫ももはや追い出される目的で警備員さんに会いに来てて…

のんびりほっこりゆる〜い尾道感、とても狙って出せるもんじゃない。

なんだか読みながら尾道の観光案内犬ドビンを思い出した。
尾道、猫や犬ものんびりゆったり暮らせるようです。


NHKドラマが面白くて、即原作を探しに。はい。相変わらず原作厨です。

妹がパティシエールなのでドラマを薦めてみたところ、めちゃくちゃ感情移入しながら見てます。
一緒にケーキ屋さんの経営を手伝っている身としても、苦しくなるシーンも結構多い。
脇目もふらず必死に美味しいお菓子を作ってきた主人公の、文字通り「視野を広げる」出会い。

お菓子に関する豆知識も興味深く、軽快な会話も心地よい。作者さんがドラマ脚本家と知って納得しました。
既にシリーズ2冊目も発行されていて、もちろん購入済み。
続きが読めるのが嬉しい!

ドラマも俳優さん達の演技がとっても良いのでオススメです。
毎回美味しそうなお菓子が登場するので、お腹は空きますが…!


案の定続編へ。あんなに頑なだった主人公がたくましく、柔軟に、頼もしく成長しているのも見どころ。

ビックリな展開が続くけど…相変わらず美味しそうなお菓子がたくさん登場します。

一進一退、良いのか悪いのかという状況に対する「これもプロセスだから」という言葉が、今の自分にはしっくり来たかも。

カラフルな登場人物がぶつかったり小競り合いしたりハラハラしたりするのを見ていると、これで良いのかもしれないなんて思う。

どんなに順風満帆に見えても、穏やかな日々がずっと続くわけじゃない。心を寄せ合った人と仲違いもするし、喧嘩もするし、気まずくなったりもする。

ただ、分かろうとする、より良くしようとする姿勢は捨てたくないな。
自分を大切にしつつ。


ラストのお菓子がクロカンブッシュだったのはよかった。積み上げたものをぶっ壊すお菓子、食べたい。

満足度100%の復讐屋、と聞けば、勧善懲悪モノを思い浮かべる。でも作者が原田ひ香さん、ということは、そんな一筋縄ではいかないかも…
と、タイトルを見ただけでワクワクしてしまったこの本。

心地よく、でも確実にアク抜きをしてくれる作品でした。

誰かを恨んで憎んで痛い目に遭わせてやりたい!復讐心に支配されて、それを実行する人。

誰かを裏切って、騙して、傷付けて、
復讐されるかもしれないと心のどこかで怯えている人。

幸せになれる復讐ってなんだろう?と考えた。

真っ当に真っ直ぐ生きたいものです。
生きていると誰かと対立したりぶつかったり時に競ったり争ったりすることもあるけど、
そんな時こそズルをしないようにしたいなぁ。


世の中には2種類の人間がいる。
続きは明日、と読書を中断できる人間と、
寝なきゃと思いつつイッキ読みしてしまう人間だ。

私は昔から後者です。
小学生の時「繭子は本読み出したら話聞いてくれんなるから、今読まんで!!!」と怒られていた。34歳の今も、夫に怒られている。
続きが気になって、ついつい読み耽ってしまう。

そんな私にこの本はヤバかった。
平日の夜に手を出しちゃダメだった。

面白い。気になる。引き込まれる。予想できない。

綿矢りささんの本で、しかも「かわいそうだね?」って。明らかに煽ってるタイトル。
勝ち誇った顔で見下げてくる女、そんな映像と共に脳内再生され、毒々しさに惹かれるように思わず手に取ってしまった。

1冊前に「幸せな復讐って何だろう」なーんて言ってたのに、期待通りの生々しく、ギラついた、毒々しい人間…いや女のむき出しな感情。

この本の登場人物のように「ねえ!!私の友達が今こんな目にあってんだけどさ!どう思う?!?!」なんて女友達とアツく議論し合いたい内容だった。

表題作含め2作収録されているんだけど、
どちらも共通して、
女は強かで、男は浅はか。

今思いつきました。


何度も読みたい、読むたびにいろんな感想を持てそうな本。これは紙で買って正解だった。

今7ヶ月の姪っ子のことを思い浮かべながら読んでいたら、
原作者の方も姪っ子が生まれたことから着想を得たそう。

これからどんな未来を歩くかな。
お互い楽しもうね。

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