猫間流「鎌倉探訪」②~海蔵寺・十六の井~
こんにちは。
統合カウンセラー&歌人(たんに歌詠み好き)の猫間英介です。
自分の好きな場所へ行き、気ままに散歩散策することは心と体に最高のセラピーでありストレス対処法(コーピング)の一つであると思います。
私は鎌倉が大好きで、年に20回くらい行きます。仕事で行くこともあります。コロナ前は隔月で短歌の会の歌会にも参加していました。私にとって鎌倉は短歌の源でもあります。
いつも一人でJR総武横須賀線に乗り、北鎌倉か鎌倉駅で降りてそのときの気分や天候で行先を決めています。(大船や逗子で降りることもあります。事前に決めたり調べたりすることはまずありません。)
鎌倉には大好きな場所がたくさんあります。中には、ちょっと怖いな、いやかなり怖いな、と感じるものもあります。
このブログでは、猫間流「鎌倉探訪」と称して、いろいろな場所で私が心と五感で捉えたことをお話ししたいと思います。(ゆえに名所旧跡の紹介でもなく、客観的情報でもないこと、ご容赦ください)
第2回目は、「海蔵寺・十六の井」です。
海蔵寺境内から数百メートル離れたJR横須賀線のガード近くに「岩船地蔵堂」があります。ここから海蔵寺が始まっていると捉えて、境内に行くまでの道のりを楽しみましょう。
岩船地蔵堂は静かな住宅街にあります。
少し進むとJR横須賀線のガードがあります。
このガードの低さがとてもいい。静寂の中、たまに行き交う電車の音が心地よく感じます。
長く緩やかな坂の道沿いは静かな住宅街で、扇ヶ谷の最奥感があります。写真よりもずっと手前から緩やかな坂が続きます。
以前何度か紋付き袴の男性と白無垢や色打掛の女性がカメラマンらしき人と結婚式のための撮影をしているのを見かけました。
この日もカップルが撮影していました。
左の岩の穴を進むと「十六の井」に出ます。
「十六井戸」と書かれた道しるべがあります。
鎌倉は山と海に囲まれた天然の要害(地勢が険しくて敵からの攻撃を受けにくい地)であるため、岩山が多くあります。
谷(やつ、やと)と呼ばれる湿地帯も多く岩肌にシダが生息しているのをよく見かけます。あと春から夏はムカデやゲジゲジ、蛇や蛙も見かけます。
常に湧き水で湿っているので、スリップに注意しましょう。ここからは中は見えず、暗い岩穴がちょっと不気味です。
湿気が多いため、シダが岩穴付近に群生しています。
人けがない時間帯だったので、一人で中を覗くのが怖い。井戸は多くのホラー小説、ミステリー小説、推理小説、漫画、映画などでも、怖い舞台に使われているので、勝手に恐怖スイッチが入ります。
例えば、リングの貞子とか。このときは鬼滅の刃の十二鬼月のことが頭から離れず、半天狗や玉壺(ぎょっこ)がいたらどうしようなどと考えていました。
思い切って身を少し乗り出し中を確認。確かに16の穴があります。また、水もたたえています。ひんやりとした水の匂いがします。
【一首】
十六の泉たたへる岩のうろ身を乗り出せば首筋寒し
十六の井の階段を降りてから、恐怖感を覚えながらも、しばし目を閉じて静寂を楽しむことに挑戦しました。
1分くらい目つぶっていると、突然鈴の音が。これには心底ビビりました。目を開けると後ろに近所の飼い猫と思われる猫がいました。
【一首】
目を閉じて岩の祠を拝む中にわか鈴鳴り三毛が導く
なんか尻尾割れてんじゃね。猫又?
首輪と鈴はついています。もしかしたら鬼滅の刃の珠世さんの猫の茶々丸?
猫は十六の井の正面にある家に帰って行きました。木の門の下部は朽ちているように見えます。今、人が住んでいるのかは不明。またしても恐怖感増大。
猫間英介