
ハエがたかる大傑作
酒場のピアニスト、ベニーを演じるウォーレン・オーツのカッコよさ。
ビール腹でも圧倒的にカッコいい。
サングラスに隠れたセクシーな目元。
渋い。
彼が映っていればどんな駄作も怖くない。
でも本作は傑作中の大傑作。
めくるめく魔術的映像に頭がボーッとしてくる。
冒頭の野鳥の憩う水辺で若い妊婦がまどろむ牧歌的なシーンから、その後に続くドギツイ世界はまだ想像できない。
最初はノーマルな道理に因るサスペンス、バイカーが登場するあたりからペキンパーらしい突発的で大らかな暴力にグラリと世界が揺らぐ。
ガルシアの墓の上で愛するエリータを失って、ベニーの探求の旅が始まる。
ガルシアの首/サム・ペキンパー
Bring Me The Head of Alfredo Garcia
1974
Director : Sam Peckinpah
Writers : Gordon T. Dawson, Sam Peckinpah, Frank Kowalski