宮崎駿『シュナの旅』

最近、宮崎駿の絵物語『シュナの旅』(1983)という作品を知り読んでみた。

まず、ヤックルが登場する時点で『もののけ姫』(1997)の萌芽が見られ驚いた。

ヤックルに乗った少年が旅をして少女と出会う展開も共通している。

主人公の祖国が谷に存在するところは『風の谷のナウシカ』(1984)を彷彿とさせる。

宮崎氏は『シュナの旅』の原作「犬になった王子」の映像化が夢だったが叶わず、絵物語の出版という形になったそうだ。

しかしながら、ヤックルが14年も温められ『もののけ姫』に再登場したように、『シュナの旅』の片鱗は後の作品に間違いなく活きている。

一般化して言えば、90年代のカルチャーはやはり80年代の産物なのだと再認識した。

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