お盆と終戦と墜落事故
お盆と終戦と墜落事故が
真夏のこの時期に重なっていることで、
何とも言えない雰囲気に
私たちは包まれる。
それは死者の気配かもしれない。
否が応でも死について、
そして生きることについて
考えさせられる。
これらの重なりが
偶然によって構成されたのは、
不思議なことである。
そのせいで、
高校野球のサイレンが
空襲警報に聴こえてくるし、
御巣鷹山とニイタカヤマも
因縁めいたものに感じられる。
お盆と終戦と墜落事故が、
この時期に重なっているせいで――。
これら三つの重なりが
ただの偶然だったように、
私たちは、
この国に生まれた。
それは全くの偶然だった。
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