綱吉の素顔
前田愛「綱吉と吉保」(『前田愛著作集 第四巻 幻影の明治』)を読むと、徳川綱吉のイメージが変わってくる。
生類憐みの令は動物愛護精神ではなく、彼の潔癖症の産物という説は知らなかった。
少年愛のエピソードも初耳で、テレビの歴史番組などでは観たことがない。
犬公方は、犬だけでなく美少年たちも囲い込んでいたらしい。
著者はそれを三島由紀夫の盾の会や、ヒトラー・ユーゲントに例えていて興味深い。
また、フロイトの精神分析を援用して、綱吉の性格を解き明かしている。
まだまだ知らないことが多そうなので、調べていきたい。