ヒゲダンにとって愛は何?
Official髭男dismの「ノーダウト」に、次のような一節がある。
Lie and Lie Lie and Lie
そして少しの愛で
'少しの愛'!?
どんな文脈であれ、愛が少しだけとは悲しい気がする。
この歌は詐欺師が活躍するドラマ『コンフィデンスマンJP』の主題歌である。
それゆえ、恋愛なんて所詮イカサマなんだというニヒルな作風になっているようだ。
ヒット曲「Pretender」もまた、そうしたイカサマ性がテーマと言える。
'君の運命のヒトは僕じゃない'とか、'僕にとって君は何?/答えは分からない'といった箇所にその特徴が窺える。
そもそもタイトルが「ふりをする人、装う人」だ。
言い方を変えると、愛という抽象概念への不信感がヒゲダンの歌詞の根底にあるのかもしれない。
逆に、「君は綺麗だ」という具体的な感情に優位性を与えている。
こうした感覚が、平成生まれや令和育ちの若者の共感を集めているのだろうか?
ちなみに、ローザ・ルクセンブルクの「ひなたぼっこ」には、'山ほどの愛で'とある。
私はやっぱり、そういうほうがいい。
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