『カーテンコール!』加納朋子
いわた書店さんの一万円選書の四冊目。
自分なりのペースだけど、一冊一冊楽しんでいる。
ここまで読んだ選書の中でいちばん好みの一冊だった。
トランス、ナルコレプシー、摂食障害、予期せぬ妊娠…などなど、
これまでは光が当たってこなかったけれど確かに存在していた人々を拾ってくれるような話たち。
こんな人生やあんな人生もあるよね、と励ましてくれる一冊。
誰もが大なり小なり問題を抱えながら生きていることを改めて思い出させてくれる。
この話がいちばん好きだ、ということを書こうと思ったが、どの話にも甲乙つけられない。
それは、どの話の登場人物も実際に存在しているように思えるから、他人の人生にどれがよいとか悪いとか言えないのと同じような理由からだと思う。
同じ本を読み返すことはあまりないが、本書はまたいつか読むような気がする。(今も割とそうだけど)人生に行き詰ったときに。
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