超数弱が数学をどうにか乗り越えるためのテクニック

今年も進学の季節になりました。
進学する方も進級する方も、おめでとうございます。
あなたの1年が実りの多いものになることを願っています。

 さて、この記事の内容は超初歩的な数学の勉強の仕方と、数弱だった私が高校3年間で身に着けた数学を勉強する(乗り越える?)上での小さなテクニックたちです。既に高校を卒業した身なので成績を証明できるものが何もないのですが、読むだけは無料ですので是非テクニックを盗んでいってください。

 ここでは超初歩的なことを書くつもりですので、「この参考書がおすすめ!」とか「この塾のこの講座は絶対取っておけ!」などということは書きません。書くのは、数学をどうにか乗り越えるための方法です。

まずは、私がどれだけ数学が苦手だったかを書いていこうと思います。
(勉強法だけサクッと読みたいよって人は、スクロールしてとばしちゃってください。)

数学のテストで30点以上が取れなかった中学時代

私は中学受験にまぐれで合格し、中高一貫校に通っていました。
それなりの(自称)進学校だったと思います。
ちなみに小学校のころは宿題に取り組むのみで、それほど勉強はしていませんでした。
成績もまあまあといったところだったと思います。
そんな私が、中高一貫校に入学してどうなったか。

完璧に落ちこぼれました。

入学して最初の中間考査の順位は下から3番目あたりだったと思います。
全教科落ちこぼれているわけですが、特に酷かったのは数学でした。
中学3年間で30点以上を取れたことは1度しかありません。
(大体20~25点)

「え、まって? 途中式から答えまで何一つ間違わないなんて、そんなことできるわけなくない?どうして皆はできるの・・・・?」

こんなことを本気で思っていました。もうここまでくると、数学が「苦手」というより「怖い」んですよね。
友達との会話の中でふいに出てくる数学とか数字が本当に怖い。
例えば、「素点計算するわ。85×0.8っていくつ?」とか「今から90分後って何時?」みたいな会話がめちゃめちゃ怖い。

さて、そんな私が高校に進学しました。
(中高一貫校だったので高校受験はなく、エスカレーター式で進学しました。)
そこで心機一転して、数学を絶対にどうにかすることに決めました。
色々なきっかけがあって、絶対に絶対に絶対にどうにかすると決めました。
その結果、模試では半年足らずで偏差値30から60に。
期末テストも80点以下をとることはほとんどありませんでした。
この経験で身に着けた数学の乗り越え方を次に書いていきたいと思います。

~超数弱が数学をどうにか乗り越えるための方法~

まずはよくありそうな疑問を解消していきます

Q. 中学の内容がほとんど分からないんだけど、いきなり高校の数学の内容に入ってもいいの?
A. いいです!いきなり高校の内容に入ってください!もし、中学の内容が必要だって思ったらその時に戻ればいいんです。私も中学の内容はサッパリでしたが、どうにかなりました。だから、大丈夫!

Q. 数学とかの前にそもそも計算ができないんだけど、どうしたらいい?
A. 計算ができないというのは、やり方が分からないのでしょうか。
それとも、やり方は分かるけど計算が苦手(遅い、ミスが多い等)なのでしょうか。前者だったら、youtubeなどで学んだほうがいいかなと思います。でも後者なら、何も心配しなくて大丈夫。これからあなたが数学を学んでいくうえで、計算は必ずついて回ります。でもそれは決して悪いことではなくて、そうやって計算の場数を踏んでいるうちに自然とできるようになります。4の階乗とか12の二乗は覚えよう、といったテクニックも自然と身に付くので絶対大丈夫。

Q. 教科書が理解できないんだけど、簡単な参考書とか買った方がいい?
A. 要らないです!ぶっちゃけ、簡単な参考書を読んだって分からないものは分かりません。 先生とか友達に実際に質問しながら、書いてもらいながら教えてもらうのが一番わかりやすいです。

Q. 本当に数学ができるようになりますか?
A. そういう気持ちを持ってくれたということは、少しでもやってみようかなって思ってくれた証拠だよね。そんな君なら絶対に大丈夫!できるようになります!

さて、勉強の仕方にようやく入ります。考査対策になるように書いていきますが、これが基本の数学の乗り越え方です。

授業の受け方
 ここで考査が上手くいくかどうかが決まります。
ほんの少し受け方を変えるだけで、この後の行程がぐっと楽になるので、ここで勝負をつけてしまいましょう。

①先生が授業で扱ったところにマーカーをひいておく
先生が授業で扱ったところ全てです。そして先生が「大事だよ」と言ってくれたところにはさらに印をつけおきます。そうすればテスト前に「印がついているところ」→「マーカーが引いてあるところ」の順で勉強するだけで、自然と効率的に勉強することができます。またこうすることで、「教科書を開いたけど、どこを勉強すればいいか分からない」を防ぐこともできます。忘れがちですが、先生が扱わなかったところには×を書いておきましょう。そこはテストに出ないので勉強しなくても大丈夫です。

②板書は全てノートに写しましょう
 
理解できなくても大丈夫です。とにかく全て、ノートに写しましょう。省略しがちだけど省略してはいけないのが途中式です。途中式も全て、とにかく全て移しましょう。また、余裕がある人はどの公式を使って解いたのかも書いておくといいと思います。

考査対策の仕方
①考査範囲表の見方
 範囲を確認することはもちろんですが、「テキストの問2と3は必ず出します。」のような記述がないかをよく確認しましょう。この必ず出題される問題の攻略が最優先事項になります。その問題は丸暗記してしまいましょう。

②教科書の問題を完璧にする
 教科書の問題を完璧にしてください。このときも範囲の前の方からやるのではなくて、「印がついているところを完璧にする」→「マーカーだけが引いてあるところを完璧にする」の順で行ってください。そうすることで先ほどと同じように、自然と出題される確率が高い順に勉強することができます。暗記でもなんでもいいので、とにかく完璧にしてください。 

~完璧にする方法~
1 理解が出来なくてもいいので、とにかく途中式も含めてすべて書く
2 何も見なくても解ける(書ける)ようになるまで書く。
3 だんだん分かってくる
「写しているだけなのに、分かってくるなんて本当?」と思った人もいると思いますが、本当なんです。
ゆっくり点と点がつながるように、分かってくるようになります。
というのも、数学ってある程度の問題までは解法の型がきっちり決まっているんですね。英語でいうSVOCのようなもので、数学も彼ららしく型に収まっているんです。だから、その型さえ覚えてしまえば自然と新しい問題も解けるようになります。

~公式が覚えられないという君へ~
 「公式だけ」で覚えようとすると、なかなか難しいのかなと思います。それにテストで問われるのは「公式を覚えているか」ではなくて「公式を正しく使えるか」です。私のおすすめの公式の覚え方は、その公式を使う問題をたくさん解くことです。ただたくさん解くのではなくて、その公式を使う問題を解くときは必ずその公式自体も書くようにしてください。

画像1


こんな風に。これが、本当に効果あります。
それに「公式を覚える」と「公式を正しく使える」ということが同時にできるので、効率的です。

③学校で配られたテキストに取り組む
 ②の行程が一番つらいところだったと思います。その一番の山を越えたあなたは本当にえらい。ここまできてしまえばもう、こちらのものです。
 型を覚えることが出来たら次は、テキストで新しい問題を解くことで覚えた型を実際に使う練習をします。ここでも「教科書で印がついている問題に似ているもの」→「マーカーが引いてあるだけの問題に似ているもの」の順に解いていきます。ここで大切なのは間違った問題に×をつけておくことです。〇と△と×の3つを使う方法もあるけど、面倒臭いので×だけつけていきます。×をつけるのは「間違えたところ」と「解けたけど、ちょっと不安なところ」です。これは×の問題を抽出するだけ作業なので解けなくても悩まずに、さくっと解いていきます。(さくっと、なんて書いていますがこの作業がこの③の行程の中で一番大変です。)そうしたら次に×の問題だけ解いていきます。そして、ここでもまた間違ってしまった問題には2つ目の×を付けます。これを繰り返して、テキストの問題が完璧になるまでやります。
そして、最後の仕上げです。テスト前日は×が3~4個ついているところだけをもう一度解いてください。これで完璧になると思います。
 テキストを解いていくと、教科書にはなかったような問題に出会うと思います。ここではその問題は無視して大丈夫です。とにかく、教科書にある問題の類題をやりこんでください。

これでテキストの問題も全て完璧になりました。
そして、これで数学の考査対策も終わりです。(ここまで実行したあなたは本当にすごい)

考査対策をする上、考査を受ける上でのテクニック
 私が3年間で身に着けたテクニック(小ワザ)を紹介します。

1先生に出るところを聞く
 先生がテストを作っているので、先生にどこが出るのかを聞くのが一番です。ここで大切なのは聞き方です。ただ「どこが出ますか?」と訊いただけだと「授業でやったとこが出るよ。」なんて言われて終わりだったりします。それを防ぐために、出るかどうかをききたい問題を指さしながら「ここは出ますか?」と聞きましょう。出るって言い切る先生は少ないと思いますが、「あー、そこは大事だよ。」くらいは教えてくれると思います。

2課題の分からないところは、答えをそのまま写す
  考査ごとに「テキストの〇ページから〇ページまで」のような感じで課題が出ると思います。そこで、これはどうやっても解けない・・・と思われる問題に出会ってしまったら、それは答えを丸写ししちゃって下さい。難しい問題に時間をかけたのに曖昧なままの理解で終わり、テストで間違ってしまうのは勿体ないです。なので、潔く写して(赤ペンでね)、次の問題に進みましょう!

3一度当たった問題はもうやらない
  最初に解いた時点で当たった問題は、もう二度とやらなくて大丈夫です。なぜなら、次も必ず解けるから。自転車に乗れるようになったのに、不安だからってまた補助輪をつけて練習をしても意味ないですよね。それと同じです。一度解けた問題はやらずに、間違えた問題だけを繰り返していきましょう。

4新しい問題に手を出しすぎない
 これは陥りがちなミスです。新しい問題に取り組みたい気持ちをぐっと抑えて、同じ問題を何度も繰り返してください。これこそが「数学を乗り越える方法」の鉄則です。よく分からないまま新しい問題を解いても、また同じような間違いを繰り返すことになってしまいます。これでは時間が無駄になってしまうだけではなく、自信を無くしてしまうのでやめましょう。(個人的な考えですが、数学を解く上で一番大切なのは自信だと思っています。問題を解くときに「これ合っているのかな。」とか「この答え、合ってないかも。」とか思いながらやると全く集中できません。結果、ケアレスミスが多発します。だから自信を失わないように勉強していきましょう。)なので同じ問題に何度も取り組み、精度をどんどんあげていった方が断然効率がいいと思います。

5応用問題にも目を通す
 考査の最後の方に「この問題がこの考査のボスだろうな。」と思われる応用問題があると思います。これを問題文も読まずに、全て捨ててしまうのは本当に勿体ないです。こういう問題は大体小問3つくらいで構成されていることが多いと思いますが、この小問の1つ目は基礎的なことを問われる傾向にあるので、解ける可能性が高いです。解けなかったとしても、分かるところがあるならそこまでは丁寧に記述しておきましょう。部分点だとしても、あなたが取れる可能性のある点は取っていくことが大切だと思います。(せっかく勉強したんだし。)

6見直しを必ずする
 見直しは計算ミスがないかだけではなく、問題文をもう一度読み、誤解しているところはないか、単位は合っているかなどを見るとなお良いと思います。

これで私が高校3年間で身に着けた「数学を乗り越える方法」です。きっとこれが、数学を乗り越える一番の近道だと思います。ただし近道とはいっても、成績を上げるにはやはりそれなりの時間が必要です。それでも、やれば必ず伸びます。そして特に数学はその傾向がとても強いと思います。

私はとんでもない数弱だったので、数学そのものは今もそこまで好きではありません。

だけど間違いなく、

勉強していて一番楽しいのは数学です。


なぜなら5教科の中で一番伸びやすいのも、一番「できた!」と実感できることが多いのも確実に数学だから。

ここまでたくさんのことを書いてきましたが、実は一番伝えたかったのは「勉強していて一番の楽しいのは数学」だということです。


ここまでお読みいただきありがとうございました。この記事が誰かの手助けになればいいなと思っています。
(頑張ろうと思ってくれた子みんなが上手くいきますように。)

大切に使うね。