デジモン列伝・ゴーグルボーイ（主人公）をステータス化してみた（「Vテイマー」〜「セイバーズ」まで）
昨日までの記事を書いてみて、そういえば歴代のデジモンシリーズのゴーグルボーイ（主人公）をRPGみたいにステータス化してみるとどうなるんだろう？と思っていくつかの項目を分けて分析してみました。
「戦闘力」はパートナーデジモンの戦闘力、「知性」は作戦立案や分析力の論理的思考力、「精神力」は土壇場におけるメンタル面の強さ、「統率力」はチームを率いるリーダーシップと決断力、そして「会話力」が他メンバーやパートナーとのコミュニケーション能力です。
そしてそれらを最終的に合計して25点満点中何点か？ということで分析していきますが、数字はあくまでも個人的見解に基づくものであり絶対的なものではないので、あくまで印象評価としてのものだと思ってください。
それではどうぞ。
八神タイチ/ブイドラモン（『デジモンアドベンチャーVテイマー01』）
戦闘力：5/5
知性：5/5
精神力：4/5
統率力：5/5
会話力：5/5
合計：24/25
流石は歴代最強候補と言われるだけあって隙のないステータスです。欠点らしい欠点が1つもなく、ゼロマルの戦闘力も最強だし頭脳派テイマーだから作戦立案や分析力も申し分なし、統率力も人間関係での会話力も完璧という風に全く隙がありません。
強いていえば精神力ですが、ゼロマルがどうしようもないほどのピンチに陥った時に脆さが出てしまいますが、そういう時には彩羽レイが神メンタルで支えてくれるので本当に欠点という欠点が見当たらない文字通りの完璧超人です。
それでいてゼロマルと絡むと割と面白おかしいコメディリリーフ的なこともできたりする柔軟性もあるのでそういう意味でも本宮大輔と並んでなぜ大好きなのかがわかりました。
八神太一／アグモン（『デジモンアドベンチャー』）
戦闘力：5/5
知性：3/5
精神力：3/5
統率力：5/5
会話力：1/5
合計：17/25
漫画版の完璧超人な並行同位体とは違って、こっちの太一は意外にも隙だらけで、特に会話力の低さがそれに当たり、圧倒的な戦闘力と統率力を与えられた代わりに会話力が恐ろしいほどになく、それが度々メンバー間の亀裂を産んでもいます。
知性に関しては光子郎という参謀格がいるのでそこまで欠点にはならないにしても、意外に精神力も脆く、統率力でカバーしているだけで例えば妹のヒカリが高熱を出した時や「ぼくらのウォーゲーム」での癇癪を起こす場面を見ると意外にメンタル面が脆いです。
これはスーパー戦隊のレッドにもまんま当てはまる傾向なんですが、カリスマ性やリーダーシップに優れたリーダータイプの主人公はその反面人間性や精神面が反比例して弱いという感じなのですよね。
本宮大輔／ブイモン（『デジモンアドベンチャー02』）
戦闘力：5/5
知性：1/5
精神力：5/5
統率力：1/5
会話力：5/5
合計：17/25
前半は特に「劣化版太一」と言われている彼ですが、細かく数値化して見るとパートナーデジモンの戦闘力が高いことと知性が低いこと以外は全然違っており、最終的な合計値は同じ17なので意外と能力の差はそんなにありません。
特筆すべきはやはり精神力と会話力の高さであり、太一とは対照的に「指揮能力は低めだが人間力が極めて高い」となり、それがあの人徳の高さと土壇場での神メンタルに繋がっているし、02組の仲の良さに繋がっているのでしょう。
統率力は京が補って最年長としてまとめてくれていますし、知性に関してはエリートの賢がカバーしてくれているので、太一と違って意外と欠点という欠点が露呈しにくく、暗黒進化しなかったのも納得です。
松田啓人／ギルモン （『デジモンテイマーズ』）
戦闘力：5/5
知性：3/5
精神：3/5
統率：1/5
会話力：2/5
合計：15/25
上位3人までと比べるとパートナーデジモンのギルモン以外は割と「普通の子」といった感じのステータスであり、本当に戦闘力以外はどこを取っても特筆して強い点はありません。
知性担当に関してはジェンがいますし精神力に関しては留姫が強く、統率力もないし会話力もどちらかといえばギルモン中心だったので内向的な子のステータスという感じですね。
まあだからこそ暗黒進化しやすい環境にもあったわけですけど、シリーズ構成の小中千昭さんはそもそも太一や大輔のようなスタンダードな少年漫画タイプの主人公が好きじゃないのかもしれません。
神原拓也／アグニモン （『デジモンフロンティア』）
戦闘力：4/5
知性：1/5
精神力：1/5
統率力：1/5
会話力：1/5
合計：8/25
私が今まで見てきた中でおそらくですが歴代最弱スペックの主人公であり、そりゃあこのスペックの低さで人気が出るわけがないしシリーズそのものも一旦打ち切りになろうってなもんです。
戦闘力に関してはスペックそのものは高いはずなのですが劇中で負けすぎなのと、最終的にスサノオモンにならないと勝てないために単独での勝率が極めて低いというのが大きく影響しています。
んで知性も基本的に考えることが苦手で他に任せているし、精神力もかなり折れやすいしいざという時の統率力もないし、会話力もなく暴走しやすいしと熱血主人公の短所ばっかが集まった感じです。
大門大／アグモン（『デジモンセイバーズ』）
戦闘力：5/5
知性：2/5
精神力：4/5
統率力：5/5
会話力：1/5
合計：17/25
「無敵の喧嘩番長」というだけあって戦闘力は文句なしの劇中最強、そしてチームをグイグイ引っ張る統率力と精神力がとても高い反面知性と会話力が圧倒的に低いという脳筋体育会系です。
精神力はやはり暗黒進化で大輔ほど安定はしていないことで露呈しましたが、会話力に関しては「男は拳で語り合おうぜ！」なので話し合いという概念がそもそも存在しません。
歴代最強候補に入りやすい彼ですが、それは戦闘力と統率力だけを切り取ればの話であって、総合ではどうしても「Vテイマー」のタイチに見劣りしてしまいます。
分析して見て個人的に大発見だったのはアニメ版の太一・大輔・マサル兄貴が合計値が同じであったことであり、形は違えど意外と似通っているのだなと思いました。
アニメシリーズは漫画とは違い「1人だと足りない部分を他メンバーに補ってもらう」というスタイルであるために、強烈な長所と引き換えに同じくらいの短所もまた与えているのだと思います。
まあ「フロンティア」の拓也みたいに短所ばかりを与えられて長所がほとんどないというスタイルもありましたが、それじゃあ話が成立するわけがないというのが良くわかりました。
その点で異色なのが「テイマーズ」の啓人ですが、テイマーズはそもそも「チーム」というより「個人の集まり」なのもあってより「等身大の小学生」が強調されています。
そして何と言っても「Vテイマー」のタイチの完璧超人ぶりですが、歴代最強候補どころかガチの歴代最強の完璧超人ですが、だからこそ終盤までは単独で戦うことになるのかなと思いました。
だってたまに見せるメンタル面の脆さ以外に欠点・弱点が全くありませんし、ラストのデーモン超究極体以外はほとんど全てのことをたった1人で成し遂げていますからね。
アニメのアドベンチャーシリーズの8人分をほぼ全て1人で賄っている感じで、そりゃあエイリアス3も彩羽ネオも裸足で逃げ出すレベルの強さなのも頷けます。
そう考えると「デコード」の四ノ宮リナは「欠点を敢えて与えられた女版八神タイチ」として描かれていることになるのかなあと思いました。
思えば主人公キャラでもない追加キャラなのにゴーグルを首につけていますし、そういう意味でもアルフォースブイドラモンテイマーは特別中の特別なのかなと思うのです。