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【差別】が作品をボロボロにしてしまう

最近とても映画にハマっております。

名実共に有名な松本清張作「砂の器」は、ドラマも映画も何本も制作され、それぞれの違いを見るのも楽しく、一本一本見ておりました。

残念だったのは、中居さんが主人公の映画で、

差別的であるということから、原作の「父親がハンセン病の為に親子で放浪した」から、
「村八分にされて村人を30人○したから」に変わって
肝心なシーンが消えてしまったところでした。

知る人ぞ知る松本清張氏は、鉄道を使うトリックを得意としていました。
そんな緻密なプロットを立てる先生が、亡くなった後とはいえ、
この理由ではラスト近くのあの大切な部分を出せないのです。

これは加藤剛さん主演で丹波哲郎さんが刑事役、
映画館の館長さんに渥美清さん、そして鍵を握る村の警察官役が緒形拳さん、村のちょい役に笠智衆さんを使うという、非常に贅沢なキャストであります。

こちらでは、加藤剛さんの父親役が加藤 嘉さんなんです。
お顔を見れば誰でもおわかりになると思います。


ハンセン氏病で曲がった手で息子と手を繋いで、緒形拳さんに病院に行くことを説得されても尚、【息子と離れたくない】と願い、息子もまた、【お父さんと離れたくない】と強く思い、緒方拳さんの配慮でハンセン病専門の病院に入院するのです。

丹波哲郎さん演じる刑事さんが写真一枚で加藤剛さんを真犯人だと思う決め手となったのは、

そのまだ生きている父親に加藤剛さんの写真を見せるのですよ。

すると、枯れ木のようになった父親から呻くような叫び声と涙が溢れ落ちるのです。

それなのに、『この人を知っていますか?あるいは似ている人を知っていますか?』の問いに、

『こんな人は知らん!』と絶対に認めない父親としての姿から、逆に加藤剛さんを犯人だと確信させるシーンがあるのです。

業病と呼ばれたハンセン病を患い、村から出るときには村からお見舞い金として僅かなお金を貰ってからは、ずっと二人で海の魚を取って食べたり、または違う村の家の軒先でご飯を恵んで貰う他はなにもなく、ゆるいお粥を二人で分けて生きてきたのです。

村の警察官の緒形拳さんは養子として実の子以上に可愛がっても、こっそりとその家から出て行ってしまうのです。

この緒形拳さん、髪型など変えたらマジイケメンですやん😍的にカッコいいのですよ。




人って、


生まれてから20年は親から貰った顔ですけれど、
それ以降は自分が生きてきた人生がそのまま出るとわたしは思うのです。

だから整形なんていらないし、化粧もいらない。

いや、本当に。
年を重ねるに連れて、顔がどんどん変わります。

本筋から離れてしまいましたが、

1974年版の砂の器は、アマゾンプライムでは無料です。
加藤 嘉さんの迫真の演技は、丹波哲郎さんすらのみこんでいる凄いシーンです。