【ニック・ドレイク研究】チューニングメモ ② BEBEBE
第2のニック・ドレイク・チューニング?
今回はBEBEBEを取り上げる。
こちらも使用頻度が高く、CGCFCEと同じく7曲である。
「Five Leaves Left」期から使用しているので、むしろこちらがニック・ドレイク・チューニングなのではないかとか思ったりする。
合わせ方など
低音弦を思いっきり下げるので、割と極端なチューニングと言っても良いかもしれない。
5弦をスタンダードチューニングの6弦に合わせるところから始めてもいいし、チューナーを使った方が早い気もする。
6弦:E→B (2音半下げ)
5弦:A→E(2音半下げ)
4弦:D→B(1音半下げ)
3弦:G→E(1音半下げ)
2弦:B(そのまま)
1弦:E(そのまま)
インターバルは全て4度で、あえてコードで言えばE5/Bである。空虚かつ空間的な響きを持つ。
CFCFCFでもチューニング可能であるが、1・2弦を上げるのはちょっと勇気がいる。
なお、ニックドレイクがこのチューニングをカポなしで用いた例はない。個人的にはFrom the Morningがピッチ高めのカポなしである可能性を疑ってはいるが確かめようがない。
CGCFCEの楽曲リスト
FL: Five Leaves Left
BL: Bryter Layter
PM: Pink Moon
ML: Made to Love Magic ([ ]内はセッション名)
1フレットカポ
From the Morning (PM)
3フレットカポ
Man in a Shed (FL)
At the Chime of a City Clock (BL)
Fly (BL)
Northern Sky (BL)
Time of No Reply (ML [FL Sessions])
4フレットカポ
Harvest Breed (PM)
余談
余談であるが、私はこのチューニングが好きで10年以上前に自分の曲で用いたことがある。ニックドレイクとは違って少し陰のある響きをこのチューニングで出せないかと思い作曲した、、いや、嘘。たまたまそうなっただけ。笑
アルゼンチンのAlejandro FranovやPuente Celesteに影響を受けたモーダルなメロディに、Time of No ReplyとPentangleのLight Flightを参考にバッキングを作った。当時の自分としては精いっぱいだったと思う。
だが、未だに完成形までたどり着いていない。譜面は勿論残しているし、ちゃんと覚えている。これを一度歌ものにしてみたいなとか、実はモードジャズなんじゃないかとか思い描きながら実現していない。
(間違えて編集中に戻していたのを再掲)