見出し画像

吐くほどに食べ、考えられないくらい憎み、悩み、耐えきれぬほどの幻想をする。
そんな毎日を生きているうち、幾度となく経験する。
そして、それが普通であることに幸せを覚える。
そんな毎日をこよなく愛している。

極楽浄土なんてものに行きたがってるあいつは、今もなお生き続けている。
生きることに活きていることを、そして我を忘れ続けて。
人並みに他を殺め、人並みに誰かを傷つけて、人並み以上に何かを求める。
煩悩の塊であると気づくことから遠ざかることで
自分を保ち、周りを保ち続ける。
みんな地獄行きだと責めることはあえてしない。

そんな毎日を送り続けていたら、果たして、と思い我に返る。
生まれた時、その瞬間に息を止めていたらとさえ思うことで明日に怯える。
でも、生まれてからずっと求め続ける生き物だったと、
幼い頃を思いだす。それが活きることなんだと言い聞かせる。

いくら歩みを止めても、
時計は廻る、脈を拍つ、腹は鳴る、朝が来て、夜になる。
渇望していることで当たり前を当たり前だと感じる。
求めることをやめても置いてけぼりにされることなくやってくる。

呼吸を少しだけ止めてみて、耳を澄ましてみて、
普段より大きく聞こえる拍動と酸素に望まれていること
息を吸い込めば、少しだけ心地よく聞こえるありがとうを
愚かさに気づいて全てを止めてしまう前に。

誰にも責められやしない彼の死は
忘れ去られる日がやってきてしまうけど、
代わりに生きることくらいしか僕らにはできないけど。
そしたら活きていてくれるかな胸のどこかで、

無責任かな、他人事かな、関係ないかな、流行に乗ってるだけかな

ごめんね、ありがとう

またね


2020_07_21_am3:28




いいなと思ったら応援しよう!