吐くほどに食べ、考えられないくらい憎み、悩み、耐えきれぬほどの幻想をする。
そんな毎日を生きているうち、幾度となく経験する。
そして、それが普通であることに幸せを覚える。
そんな毎日をこよなく愛している。
極楽浄土なんてものに行きたがってるあいつは、今もなお生き続けている。
生きることに活きていることを、そして我を忘れ続けて。
人並みに他を殺め、人並みに誰かを傷つけて、人並み以上に何かを求める。
煩悩の塊であると気づくことから遠ざかることで
自分を保ち、周りを保ち続ける。
みんな地獄行きだと責めることはあえてしない。
そんな毎日を送り続けていたら、果たして、と思い我に返る。
生まれた時、その瞬間に息を止めていたらとさえ思うことで明日に怯える。
でも、生まれてからずっと求め続ける生き物だったと、
幼い頃を思いだす。それが活きることなんだと言い聞かせる。
いくら歩みを止めても、
時計は廻る、脈を拍つ、腹は鳴る、朝が来て、夜になる。
渇望していることで当たり前を当たり前だと感じる。
求めることをやめても置いてけぼりにされることなくやってくる。
呼吸を少しだけ止めてみて、耳を澄ましてみて、
普段より大きく聞こえる拍動と酸素に望まれていること
息を吸い込めば、少しだけ心地よく聞こえるありがとうを
愚かさに気づいて全てを止めてしまう前に。
誰にも責められやしない彼の死は
忘れ去られる日がやってきてしまうけど、
代わりに生きることくらいしか僕らにはできないけど。
そしたら活きていてくれるかな胸のどこかで、
無責任かな、他人事かな、関係ないかな、流行に乗ってるだけかな
ごめんね、ありがとう
またね
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