ひょうたんじま’21 5月(三陸地おこの活動報告)
気づけば5月のひょうたんじまをアップする時期になっていました。
この5月は、とにかく序盤の仏像展覧会の開催で一つのピークを迎えました…
1.今月の業務(出来事)
①仏像展覧会(=イベント)
「大槌の歴史を知って町おこし
前川善兵衛を知ると三陸がもっと面白くなる!
Vol.1 なぜ大槌に有名仏師の仏像が?」
令和3年5月3日(月)~5日(水) おしゃっち多目的ホール
会場準備、開催運営に従事。
②東北DC 郷土芸能「かがり火の舞」
5月 8日(土) 雁舞道七福神・中須賀大神楽
会場準備、駐車場係で従事。
5月22日(土) 臼澤獅子踊・大槌町虎舞協議会
会場準備、雨天会場変更の誘導役に従事。
③みちのく潮風トレイルルートの鯨山巡視に同行(5月13日)
④大槌サーモン祭り 打合せ、会場下見、イベント調整
⑤活動拠点ど真ん中おおつちでの活動開始
⑥SNS発信のネタ提供
⑦大槌まつり実行委員会にオブザーバー参加
⑧おおつち新山高原ヒルクライムの運営手伝い(5月30日) ほか
2.担当イベント
「大槌の歴史を知って町おこし
前川善兵衛を知ると三陸が面白くなる!
Vol.1 なぜ大槌に有名仏師の仏像が?」
令和3年5月3日(月)~5日(水) おしゃっち多目的ホール
前回(ひょうたんじま21 4がつ)からのつづきです。
4月末までに広報、展示物の準備をなんとかこなし、5月1日はリモートでの参加となった修復担当の講師とのzoomの接続確認です。本番会場のおしゃっちの多目的ホールで、まさに始めようとした矢先に激しい揺れが。宮城県で震度5強を観測した地震です。大槌町も体感でいうと震度4程度はあったかと思います。すぐに作業をやめ、ホールへ。津波の心配はなしと確認できたので、余震を心配しながらも接続確認を終えました。それにしても、この時のおしゃっちの職員の動きは速く、安心感がありましたね。
5月2日は会場準備。諸所の協力を得て作成したパネルを積込み会場へ搬入。その後、借用できることになった前川文書(原本)と展示用アクリルケースを生涯学習課から受け取り、再度会場へ。文化財については学芸員である講師や手伝いに来てくれた学芸員により設置がされ、その他の会場づくりを協会や共催のぐるっとおおつちにより進めました。
会場準備の様子
5月3日からは、いよいよ本番です。開場となる9時からすぐに「前川善兵衛家の役割講座」があり、初日とあって歴史に関心のある町民を中心にかなりの人が集まってくれました。講師の話に耳を傾け、前川家の歴史について熱心に聞く姿が見られました。その後10時からは展示されている文化財の解説会に移りました。修復担当の講師にリモートで参加していただき、文化財の注目ポイントや普段聞くことのできない修復方法などの話しをしていただきました。この話しを聞けただけでも、会場に来た価値はあったと思います。3日間で前川善兵衛の役割講座を3回、解説会を8回行いました。
中日の4日は、特別講座として、前川善兵衛家が大槌からの交易に利用した港である安渡地区に特化した講座も実施、さらに大槌町長や大槌町議会議員の皆様に歴史や文化財を知っていただくための特別講座も実施しました。来場者数は期待値までは望めませんでしたが、各講座に参加した来場者には、アンケートを見る限り、それなりに満足いただけた様でした。
前川善兵衛家の役割講座の様子
解説会の様子
5日は最終日ということもあり、リモート解説などの進行もスムーズに進み、15時に予定通り終了しました。すぐに撤収作業開始。会場準備には3~4時間かかったのに撤収は速いもの。17時(所要2時間)にはほぼ会場撤収が完了しました。翌日の6日、来場者数、アンケートの集計等を終え、とりあえずイベントは終了しました。
3.イベントを終え
今回のイベントは、元々あった企画の実現のために協会が動いたものであったため、企画発案サイドと協会とでのイベントへの考え方にずれがあり、そこを調整しながらの実施は、時間もない上に無知な自分の力量も相まって、正直なかなか骨の折れた作業でした。また、当日の講座も大まかな進行しか決まっていなかったため、出たとこ勝負のところもあり、正直初日は、講座中にお見苦しいところを見せてしまう場面が多々ありました。しかし、それも回を重ねるごとに改善していきました。
特に解説会のリモートによる文化財修復の解説では、講師用に会場の様子を映していたスマフォを利用し、解説に合わせて、文化財の各部位のアップを映し、それを会場のスクリーンで共有し、講師、来場者ともにわかりやすく見えるようにに工夫しました。その反面、カメラ担当は中腰や腕を上げたままで制止しなければならず、身体をプルプルさせながら大変だったのですが…
今回のイベントでは、開催時間のほとんどの時間で講座や解説会を行っていましたので、来場者の自由観覧時間が少なく、観覧のみの目的の方にはご不便をかけてしまいました。中には見ずに帰られた方もいたとのことで、イベント開催における反省点としてメモしておきたいと思います。
イベントを通して、あらためて前川善兵衛が大槌町にもたらしている多くのものを実感できました。と同時に、その歴史と共にもたらした文化や文化財を観光資源として利用していくには、まだまだ時間が掛かるもの(勉強不足も含め)だとも実感しています。今回、会場に展示された文化財の数々で重要文化財として指定されているものは「前川家文書」のみです。
多くの現存する文化財を町の誇れる文化財として発信していくためには、それなりの整備が必要であり、それにはどうしても行政の役割も重要になります。現在、その体制が滞っている状況の中、このイベントで少しでも機運が変わればいいなと思っています。やはり、どんなに素晴らしい文化財でも、お墨付き(重要文化財指定)がなければ、なかなか人は集まらないからです。そのお墨付きがない状態での観光への展開はなかなか厳しいものがあるのかなと思っています。今回、イベントをVol.1としているものの、Vol.2に進むには、今一度勉強の必要を感じています。
4.その他の活動
5月も東北DC 郷土芸能「かがり火の舞」を2回開催しました。自身は駐車場係として従事していますが、少しずつ来場者が増える中、会場での駐車場対応も大変になってきました。出演団体にも駐車場使用についての周知と協力をお願いしたところです。22日は雨天のため、初の室内(おしゃっち)開催になりました。当日は急遽の会場の変更のため、雨の中ひとり小鎚神社入口で誘導を行っていたのですが、雨の中でもかがり火の舞を見に駆けつけてくれる人がいるのはうれしいものです。
5月13日、環境省管轄の「みちのく潮風トレイル」のルートの一つである鯨山巡視に同行させていただきました。浪板ヴィレッジをスタートに610mほどの山に挑んだのですが、想像以上に普通に登山でした… しかしながら、道中は山ツツジがきれいに咲き、また、天気が良かったこともあり、山頂からの眺めは登山の大変さを吹き飛ばすくらい素晴らしいものでした。登山の様子は 地域おこし協力隊facebook にも掲載しています。
鯨山山頂から景色(船越湾)
5.5月を終えて
担当イベント一色で終えた前半から打って変わり、後半は拠点をど真ん中おおつちに移し、日々、今後に向けての思案中です。といってもまっさらな状態では何も浮かばないので、イベントで録音した講演の書き起こしをしたり、郷土芸能の中でも人気の高い虎舞の歴史について、今ある資料をもとに勉強中です。中でも、動画サイトで見つけた2019第10回全国虎舞フェスティバルの釜石高校の講演は興味深いもので、自分なりに要約しながら書き起こしをしてみました。講演で発表されていた虎舞のルーツ話しは、現状知りえる情報の中ではよく考えられたものなので、これをうまく題材にできないものかと、具体的な案はまだ浮かばないながらも考えています。イベント(仏像展覧会)自体で大槌の文化財の価値的なものは認識できましたが、それを裏付け、お墨付きを与えるのは観光交流協会の仕事ではないため、そこは関係各所に期待したい(お願いしたい)ところです。
6.来月に向けて
来月は6月13日(土)9:00~13:00に観光交流協会主催イベントの「第1回岩手大槌サーモン祭り」が吉里吉里フィッシャリーナで開催されます。残念なことに担当になっていた熱気球体験のイベントが会場のスペースの問題で断念せざるを得なくなってしまいました。しかしながら、会場では、サーモンのルアーフィッシングやつかみ取り、お振舞(サーモン寿司)、料理出店ブース、いけす見学クルーズ、郷土芸能披露、景品当たり券付餅まきなど、たくさんのイベントを用意し、また、おやっちと会場を周遊するマイクロバスも運行しているので、町民、近隣の方にぜひ来場して頂ければと思っています。
歴史関係については、5月の仏像展覧会の内容紹介をこのnoteで紹介しようかと考えています。また、勉強している虎舞についても、地震の整理も含めて、一度noteにまとめてみようかと考えています(これは量的にも実行するかわかりません)。いろいろ勉強する中で、良いアイデアが出てくれば思っています。もし、こんなのどうですか?というものがありましたら、コメント等いただければととてもありがたいです。
7.私の好きな大槌町
季節限定、三陸名物「瓶入り生ウニ」。
正直、庶民には少々手が出しづらいですが、みょうばんを使用しないウニ本来の味を堪能してしまうと、都内の高級寿司店のウニでも勝てません。
しかも味わえるのは、5月中旬から8月まで。なので、この期間に1回は味わっておきたい一品です。私も必ず一度は味わおうと決めています。
あっ、今、大槌孫八郎商店で うにうに祭り やってました!!
ぜひ、一度味わってください。その価値がわかります。
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大槌町の観光情報はこちらから
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大槌町観光交流協会HP
隊員の日々の活動については、大槌町地域おこし協力隊のFacebookをご覧ください。