No.3を探して何千里⁇
三位一体。身体、心、魂。
そのNo.3である魂に対して、「ここにあらず」と感じる時が度々ある。
昨日の話だ。7年目の仲になる友人の結婚パーティーに参加した。友人は本当に綺麗だった。友人の幸せそうな姿を見ていると心から幸せな気持ちになり、少し泣きそうになる時もあった。もうすぐ母にもなるみたいで、とても感慨深いものがあった。2年ぶりに当時の友人たちにも会うことができて、近況報告もして、とても楽しかった。
間違いなく楽しかったのだ。間違いなく幸せだったのだ。
だが、No.3は不在だった。電話をかけても、インターホンを鳴らしても、No.3は最後まで姿を現わすことはなかった。
No.1とNo.2は、No.3が来ることを待っていたが、結局そのままパーティーは終わってしまったのである。2人でよく頑張ったものだ。
No.3は今、別の世界を旅しているようで、なかなかこっちに来ることが難しい。もうすぐ、No.2がNo.3と合流するらしいのだが、No.2はとてつもなく優柔不断でこっちの世界とあっちの世界を頻繁に行き来している。
No.3は頻繁には会えない。No.3は自由なのだ。
コミュニケーションを取ることも容易ではない。メールやLINEのような便利なものを彼らは持っていないからだ。あってもせいぜい、電話ぐらいなのだ。
でも、No.1もNo.2もNo.3がいないと成り立たない。彼らはNo.3がだいすきなのだ。そして、彼もまた2人がだいすきなのだ。
No.3が旅に出るようになってから、こちらの世界に帰ってくることはほとんどない。だから、No.1とNo.2がNo.3に会うしか方法はないのである。
もしくは、No.3と会うことを忘れるかだ。
No.1とNo.2が、No.3と会えるかどうかがこの物語の見どころなのである。
つづく...