ちょっとした勇気
● ちょっとした勇気
「ちょっとした勇気」 宇佐美百合子(うさみ・ゆりこ)
やってみた。
ダメだった。
だけど,やってよかったとおもう。
こんな,なまけものの自分でも,
なにかやれば,なんにもやらないより,
ずっとずっと 人生がおもしろくなるって
わかったから。
『いつも笑顔で』PHP(2003年)より
●人生はオモシロくできる
この詩はT一成さん(福岡県・定時制高校)が学級通信に載せたものです。
(実際は実名を載せています。一成さんはボクの仮説実験授業仲間です)
一成さんは続けてこう書いています。
――
人生はおもしろくできる。
自分がおこなったことで,他人の笑顔が見えるようになると。
その笑顔をまた見たくてがんばるのは,つらくない。
笑顔を見られると,またやりたくなる。
これがたのしいってことか!
と,私が気づいたのはだいぶ後。
――
一成さんもボクも,人生はおもしろいと思えるようになったのは,
教室の子どもたちに「先生の授業はたのしいね」「やった!次の授業は社会だ」なんて笑顔で言われるようになってからです。
そう言われると,ボクも我知らず笑顔になっているようです。
すると
「先生いつもたのしそうだね」なんて声をかけられて,
そうか,自分は今笑顔なんだと気づかされます。
ボクも一成さんも同じ思いをします。
この頃「先生疲れてる?」なんて声をかけられることがあります。
もう年だからしかたがないのですが,
いかん,いかん,
楽しみごとや他人の笑顔に鈍感になってはいないかと反省しています。
●「やってみた」結果は?
話変わって定期テストが終わりました。
今日から結果が出ます。
テスト勉強を「やってみた」あなた,
結果はどうでしょう。
「やってみた」人ほどドキドキやワクワクがいっぱいでしょう。
あなたの「ちょっとした勇気」が報われることを願っています。
でも,結果が「ダメだった」ということもあるでしょう。
そんなときは,特に,この詩を読み返してみてください。
―― この学級通信は2学期中間テスト後に発行しています。でも,別にどの学期の,どの定期テストの後にも使えるでしょう。
ちなみに,ボクは他の人の学級通信の記事をよく引用します。その時は今回のようにお名前などを紹介します。知人の場合は必ず「使わせてください」あるいは「使いました」と連絡します。学級通信は何も100%学級担任オリジナルの文章である必要はありません。というか,そんなことは無理でしょう。どなたかが書いたことを,さも自分が書いたようにふるまうよりも,
子どもたちに「こんないい話(ステキな話)があるから紹介するね」と伝えたほうが,子どもたちは「先生が自分たちのためにいろいろがんばってくれているんだ」と喜んでくれるようです。
余談ですが,ボクが「note+」に記事を掲載するようになったのは,自分が書いてきたことが,クラスの生徒や・保護者の方、あるいは他校や学校外の人にどれだけ読んでいただけるものなのか知りたくなったからです。
「ちょっとした勇気」をボクも振るっています(笑)