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やみつきRPG moon

とうとうSteamで、私のPCにmoonがやってきてくれました。ありがとう。ここで再会できるなんて思ってなかったから本当にうれしい。たぶん好きなゲームを挙げてくださいと言われたら、真っ先に挙げるのがTES4:OblivionでもなくDisco Elysiumでもなく、このmoonなのです。
クリアするのもったいないからのんびり進めてて、まだ愛の助教授ぐらいですが、もう回数覚えてないぐらいクリアしてるから書いてもいいだろ。

元ラブデリックで現オニオンゲームスの木村祥朗さんが、毎週金曜日にお昼ごはんを食べながらよもやま話をしたり、チャットに答えたりする配信をなさっていて、極力欠かさず見ています。

つい先日のPS4/5&Steam版moon発売おめでとう回では、こぼれ話的に英訳作業について話しておられました。その中で何よりもアダーが大変だったとおっしゃっていたので、英語でプレイしてみています。日本語の台詞だいたい覚えてるし。でね、木村さんご自身英語がわかる方だけあって、かなり細かくニュアンス調整をなさったのがとてもよくわかるローカライズになっています。やっぱり開発の中に翻訳先の言葉がわかる人がいるといいよなあと思いました。

moonはこんなゲーム

ラブを集めて扉を開けるゲーム。あとゲーム中にもらえたり買えたりするMDでプレイリスト作って自分で好きなBGM流せるゲーム。モナムールどころの難易度ではないジンギスカンが遊べるゲーム。がまかつさんのラブをゲットするためにひたすら釣りをするゲーム。飛び過ぎる鳥の色を当てるのに、鳥が飛んでくるのをぼんやり待つゲーム。キノコを食べてカクンテ!って言うゲーム。

いつもみたいな説明じゃないじゃないかって?そうなんですよ。だってやらないとあの不思議で変てこな温かさはわかんないと思うんです。UNDERTALEやって好きだった人はほぼ必ず好きじゃないかな。だってみんなMOTHERだって言ってたけど、私にとってはそれ以上にmoonのにおいがむんむん(P√)してて、そしてTobyさんやっぱり好きだって言ってたもの。

このCMを見て刺さったら、きっと買って間違いはありません。いいCMだ。

moon、ここがいい

全部のひとことで終わらせたいぐらい全部いいんですよね。全部いいです。
倉島さんのドット絵もそうだし、粘土で作ったモンスターもそうだし、音楽は言うまでもないし、ストーリーもだし、イースターエッグてんこ盛りだし、ユーモアとちょっとした風刺が効いてて、愛があふれるパロディもいっぱいあって、本当にだめなところが思いつかないぐらい全部いい。
感情がクソデカすぎて書けないレベルで全部いいんです。いいんだよ。
・新機能
でも今回のPS4/5とSteam版にはステキ新機能が付きました。ブラウン管で表示する前提で作られていた画面を、今の液晶ディスプレイでくっきり表示できるモードです。入魂のドット絵がはっきりくっきりで見エマスデス 見エスギチャッテ コマリマス!状態です。嬉しい。
ゲーム中でMDを売ってくれるバーンくんというNPCがいるんですが、彼は人が見ていない時はひたすらハイウェイスターのギターを練習しているギターキッズなんですね。んで、ちゃんと両手がしっかり指まで動いてるのがすっきりミエミエなんですドット絵なのに!!!芸が細かいのはうすうす気づいていましたが、本当に細かくて感動しました。

お分かりいただけただろうか…左手の指が立っているのが…
右手もちゃんと動いているんだよぱねえ

・英訳
冒頭にちらっと書きましたが、本当に英訳がすごくよい。そんな私はネイティブどころかカタコトレベルですけど、それでもこのゲームの雰囲気をしっかり英語にしているのがわかる感じ。例えば↑のバーンくんはめんどくさい音楽オタなんですね。そのめんどくささがばっちり伝わる感じがするし、先述のアダーさんの奇天烈な口調も本当にそのままですごくよい。

すみまセーん神が通りマすどいてくだサい

翻訳の方と木村さんとの間にコーディネイトする係の方がおられたそうですが、皆さんいいお仕事をなさっています。すばラしいですステキでス

moon、ここが残念

これだけ手放しで絶賛しつつ、実はSteam版で1点だけ不満があるんです。
・キーバインド
WASDの民は基本中指がWに乗っていて、上下左右はWASDが手にしみついているわけです。とはいえ、移動は左手の方が慣れてはいても、カーソルキーで右手になるのはまあ構わないんです。

こちらがキー操作のヘルプ画面。これはとてもありがたいものですありがとう。

ちょっと困るのは、Wでウィンドウ切替だもんですから、ついいつもの癖で移動しようとしてWを押して窓が切り替わってああっ!ってなっちゃうところ。モナムールはスペースバー以外ゲーム操作には必要ないから特段不都合はなかったんですが、moonは普通に移動してインタラクトしてインベントリ開いてあれこれするので、手の移動が少々大きくなるこの配置はちょっと不便なんですよね。
でも、これはこれで考えられた操作系なのはわかります。それに忙しいゲームではないし、めちゃめちゃ困るほどでもないのですけど、この辺りはもう少し現在一般的なPCゲームのキー配置に寄せてくれたら嬉しかったなーと思っています。

あとは余計なお世話として一般受けしないかもしれない予感がするところを少々。
・待ちゲーであり根気ゲー
モンスターのソウルキャッチにしても、NPCイベントにしても、発生する条件やタイミングが結構シビアめです。なので、それが発生するのをひたすら待ったり、失敗しちゃったらもう一日待たないといけなかったりするものが時々あります。あとは根気が勝負のがまかつさんの釣りとジンギスカンが難所。
それと、移植の時に木村さんだったか倉島さんだったかがおっしゃってましたけど、アダーの神様クイズも今どきのゲームからすると長っ!!!!!!ってなるかもしれないですね。
客観的に見ると、今のゲームのスピード感に慣れている人には少々かったるい感じはするかもしれないなーとは、思ったりしています。でも待ったら待っただけ、粘ったら粘っただけのことはあるから!夜のお城とか!
ジンギスカンはラブ1個だけどな…(´・ω:;.:... 

まとめ

・UNDERTALEが好きな人はマストバイ
・プレイするならフィルターモードがおすすめ
・のんびりやるのがよいと思う

あれからもう20年以上経ったんか…って遠い目をしてしまいつつも、久々にプレイして思うのは、やっぱりいいゲームはエバーグリーンだなあ、ということ。
ドット絵はあまり時代に左右されないし、音楽のセンスの良し悪しもそう変わるものでもなく、ストーリーも普遍性があるから古びる要素が少ないのかも。スピード感の点で、ちょっと今風じゃないかなーぐらいですね。
まあ、いうて信者ですから、本当に初見の方にとってはあまあまな評価に見えるかもしれません。でも、それぐらい発売当初のこのゲームの衝撃は大きかったんです。今まで遊んだことのない知らない世界を開いてくれた、本当に大切なゲームなのですよ。

だからこそ開発した方々にとって、このゲームはとても愛着があるものだろうし、それと同じぐらい高いハードルなんだろうな、とも思います。それでも新しいRPGを作りますと言ってくださったオニオンゲームスさん、本当に本当に応援しています。(それが終わったらU.F.O.とチュウリップとエンドネシアとRule of Roseの移植をだね←)

いずれにしても、一時は信じられないようなプレミアがついて伝説だけが先行していたこのゲームが、CSだけでなくPC版もできて、さらに英語でも遊べるようになって、本当にうれしいです。今まで以上に、もっともっとたくさんの人に長く長く愛されてほしいと心から願っています。

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