下町・サウナ・アンダーグラウンド
先週からの忙しさがひと段落し、残光でまだ明るい空の下、初夏の生ぬるい空気に汗をかきながら駅から自宅までの坂を登る。久しぶりの早い帰宅にほっとしながら開けたドアからむわっとした熱気が出迎え、今日は銭湯に行く日だ、と決まった。
部屋の冷房だけつけてドアを出て、鍵をかける。マンションの入り口を出て、左と右の信号と車を見て、目の前の道路をいつもの通りに乱横断する。ついさっき登ってきた坂をちょっと下れば、そこにはいつも通り、サウナの黄色い看板がある。
錆びた自転車、回るコインランド