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こんな本を読んだ 番外 私が好きな人 女性篇 2 村木厚子

【結論】本は極限状況の中でもこころのささえになる

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以前の番外篇(⇒こちら)の「私が好きな人」で男性3名をご紹介しました。今回は女性編。

女性に対して「好きな人」といってしまうと少々語弊がありますので、ここでは尊敬または敬愛する人といった方がよいかもしれません。そんな方を取り上げてみました。二回めは村木厚子さん。


村木さんは、2009年6月、厚労省 社会・援護局障害保健福祉部 企画課長時代に、虚偽公文書作成・同行使の容疑で逮捕されました。約半年の拘留ののち保釈、翌年9月に無罪が確定しました。検察による証拠改ざんもあり、ほんとうにひどい事件でした。

あきらめない 働くあなたに贈る真実のメッセージ』は、拘留中にささえとなった家族や仲間のこと、自分の半生や仕事のことなどを記した本です。いっちゃなんだが、おもしろい。考えさせられることも多くて、私が手もとにずっと残しておきたい本のひとつです。



拘置所の中でこころのささえとなったもののひとつが「本」。

最初に持ち込んだ本、拘置所から借りた本、差し入れられた本など、保釈されるまでの164日間で約150冊読んだそうです。好きなのはミステリーとのこと。

こんなふうに語っています。

これまで、本そのものに救いを求めるような読み方はしませんでした。本を読む時間は」エンターテインメントであり、仕事でも家庭でもなく、純粋に自分だけの時間でした。そんな私の読書スタイルが、拘置所では少し変わりました。

無実を証明するために検察と闘い、裁判を戦い抜こうと覚悟を決めましたが、その覚悟は一方で、私の心をかたくなにしていました。それが、この絵本(『花さき山』)でふっと柔らかくなりました。どんな境遇にいても人にはできることがあると教えてくれました。

「ちょっとベタすぎるかな」と読むのを避けていた相田みつをの『にんげんだもの』。でも彼の詩は大きな慰めになりました。

読書という夢中になれるものがあってよかったと思います。好きな本を読んでいる間は、自分のおかれている状況を忘れることができました。身に覚えのない罪での逮捕、容赦のない取り調べ、そして勾留-そういう中で平常心と冷静さを保てたのは、読書が精神安定剤になっていたからです


結論。本は極限状況の中でもこころのささえになる




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