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認知症 早期発見ツール "最前線"
早期発見が可能になれば、さまざまな選択の幅が広がってきます。
早期発見し、重症化してしまう前にいかに食い止めるか。今回は、認知症の早期発見ツールをまとめてみました。
1. 血液
MCBI社が行っているのが、認知症予防のために軽度認知障害(MCI)を早期発見する血液検査。
軽度認知障害(MCI)とは、健常者と認知症の間のグレーゾーンの段階を指します。日常生活に支障はありませんが、そのまま過ごすと約5年でその半数以上が認知症に進行すると言われています。
認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症は、発症する約20年前から主な原因物質であるタンパク質(アミロイドベータペプチド)が脳内に溜まり始め、認知機能が少しずつ低下していきます。
この検査では、血液から3種類のタンパク質を検出し、調べることで軽度認知障害(MCI)のリスクを調べる検査です。
⒉ 視覚(網膜)
カナダのモントリオールに拠点があるOptina 社は、AI を用いた網膜イメージング技術を持つ企業です。
AI を活用した独自の技術によって、目の網膜画像の特徴からアルツハイマー型認知症およびその他認知症の早期発見を可能にする製品を開発しています。
今後の日本への展開としては、ヘルスケア関連分野でのAI 技術の活用を進めている丸紅と、日本市場への早期参入を目指しているOptina 社の意向が合致し、2019年12月にパートナーシップを締結しています。
⒊ 嗅覚
株式会社T-LAB.は、ヒトの嗅覚と脳機能の関係の解明に取り組んでいます。
アルツハイマー型認知症は、脳にタンパク質が蓄積し、記憶を司る海馬の神経細胞が減少することで、徐々に脳の萎縮が進行するといわれています。
しかし、病理学的には、海馬よりも先に、脳の嗅覚に関わる部分が冒されることが明らかになっている。
そのため、嗅覚異常を早期発見することで、認知症の早期発見に繋げようとしています。
まとめ
認知症になると、五感の異常が生じてきます。今後は、五感の異常を早期に発見し、それをもとにして認知症の早期発見を促すツールが普及していくことが予想されます。
ただ、早期発見と早期治療は別問題であると考えています。
早期発見が可能となっても、治療していくためには原因と考えられるものに対して、経過を追っていく必要があります。
認知症の原因となるのは、生活習慣です。
なので、早期発見ができても、早期治療するためには生活習慣の"どこに問題があるのか"を明確にし、経過を追っていく必要があると思っています。