変態たちが集う夜会、デパートメントHに初潜入したら人生観が変わった
顔馴染みのドラァグクイーンさんが出演するということで、何年も前から行ってみたかった日本最大の変態・フェティシズムイベントである、デパートメントHにとうとう潜入してきました。
しかも女ひとりで。ドレスコード完無視のいつも通りの服装で。
絶対に「ど、どうだった?」と訊かれると思うので完全に主観で書かせていただきますが、
「素晴らしかった、カッコよかった、ありがとうございます!」
どうしても、こんな陳腐な言葉しか出てきません…(今日ほど自分の語彙力のなさを嘆いたことはない)。
デパートメントHとは?
変態の総合デパートといわれており、通称「デパH」や「デパチ」とも呼ばれます。
古くはキャバレーだった鶯谷の東京キネマ倶楽部を会場とし、毎月第一土曜日の深夜0時から開催されているのだそう。
わたしが到着したのは0時20分ごろでしたが、まだまだ陸橋の上のほうまで入場を待つ100名以上の変態たち来場者さんたちが長蛇の列をなしていました。
いかに人気のあるイベントであるかがうかがい知れますね。
いざ足を踏み入れた異空間
30分ほど待ってIDチェックと入場料(普通の服装だったので5,000円)の支払いを済ませ、いざ突入です。
入ってすぐに更衣室があり、そこで思い思いのコスチュームに着替えておめかししたフェティッシュな方々が出てきます。
ちなみに、フェチな格好をすれば入場料は3,000円となるそうです。お得!
わたしはショウを観るのが最大の目的だったので、素早くステージ近くを陣取りました。
するとまだショウタイム前だというのに、ステージ下でパンイチ(女性用のレースの下着でした)で四つん這いになった男性が、女王様からムチで打たれているバチンっという音が何度も響き渡ります。
おそるおそる「写真って撮ってもいいですか?」と女王様に声をかけると、楽しそうな笑顔で「いいよ!あ、ムチで叩いてみる?」などとすっごくフレンドリー!
無事に写真は撮れましたが…。noteに載せられるわけもないような絵面となってしまいましたw
他にも別の女王様やドSな女性客たちから金的を蹴り上げられて恍惚の表情を浮かべている蹴られマニアな男性、チン〇に拘束具とリードをつけられ犬の散歩かのように女王様に連れられて歩き回っているニューハーフさんなどなど。
とりあえずカオス、めくるめく異世界。
自分なんかしょーもない、どノーマルだと思い知らされます。
来場者たちの恰好は多種多様ですが女王様とその奴隷、ゴムやエナメルやラバーフェチ、女装やどぎついコスプレ(普通のコスプレではない)の人などが多かったように見受けられました。
もちろん、わたしみたいに普段着っぽいラフな服装でも入場できるので安心してください。
ショウタイムのスタート!
ひとりで行ったと書きましたが、入場してものの10分後にはピチピチに若い女子のお友達ができて、2人でショウを観ることに。
だから、ひとりで行くのが不安だという人も大丈夫かと思いますよ。
ん?襲われちゃいそうで怖い?
大丈夫です。変態さんにも、好みや選ぶ権利というものがありますw
最初にドラァグクイーンのご登場
ドラァグクイーンもいっぱいいらっしゃって、7月の開催だけに「夏のお嬢さん」など、おのおの昭和アイドルの夏らしいBGMに乗って続々と登場してきました。
みなさん、自作のドレスやアクセサリーなどで華やかに装っていました!
全員分を載せられなくてすみません。
東京QQQのパフォーマンスが圧巻
東京QQQ(トウキョウサンキュウ)とは、いろんな体型やバックボーンを持つメンバーが「誰かの心の絆創膏になりたい」として活動する、生き様パフォーマンス集団。
アオイヤマダさんなんかは若い女子からも絶大なる人気があるので、ご存じの人も多いはずですよね。
壮絶すぎたパフォーマンス
戸川純さんの「諦念プシガンガ」をBGMに、東京QQQのメンバーが踊り狂う動画をお見せできないのが残念でなりません。
それほどまでに心を揺さぶられ、心臓をわしづかみにされるようなダンスショウでした。
長年にわたり文章を書く仕事をさせていただいていますが、こんな前衛的で衝撃的なパフォーマンスを目の当たりにしたときには、いったい何と表現するのが正解なのでしょうか?
冒頭部分で上手な感想の言葉が見つかりませんでしたが、
「わたしはなんて狭い視野を持っていたのだろう。一気に世界観が変わって、目覚めさせられた」
頑張って説明すると、こんな感じでしょうか。
つまり、感動したのです。
今までわたしは「障がいを持つ人はみんな弱い存在なのだから、進んでサポートしなくてはならない」
無意識にそう思い込んでいました。
しかし二分脊椎症のかんばらけんたさん、小人症のちびもえこさん、ともに東京パラリンピック2020開会式にも出演されている凄い人たち。
いやいや、ダンスパフォーマンスもストリップも超絶カッコいいし、むしろ雲の上にいて手も届かないような存在じゃないか!
障がいがあろうとも、中には強烈な個性を持つ表現者や、素晴らしいアーティストもいらっしゃるんだということに感銘を受けたのです。
きっとここまでの境地に達するには筆舌に尽くしがたい努力や苦悩、そして差別された経験等もあったことでしょう。
こんな素敵な人たちをリアルで見ずしてアングラや多様性のことも書けるライターだと名乗っていた自分はおこがましいし、恥ずかしくなりました。
もちろんエッチなショウもありますよ
東京QQQに度肝を抜かれ、ついつい長文での感想語りになってしまいました。
タイトルの「デパートメントH」という単語を見て「おっ♡」と期待されて読んでくださったエロい人たちには、お詫び申し上げます。
もちろんそのあとも美女2人のキャットファイトでポロリあり、セクシーで妖艶なストリップもいっぱいありと、会場中どよめきに包まれ大盛り上がりでしたよー!
それらもフェティッシュで美しくエロエロな写真ばかりだったので、この場で公に発信できないのが惜しい限りです。
デパHと東京QQQは必見です!
このnoteを読んで、デパートメントHや東京QQQにご興味を持たれた人がいらっしゃると嬉しく思います。
観るべき・知るべき・学ぶべき、そんな濃い内容の夜でした。
変態的な性癖やフェティシズムがある人はもちろん、わたしのような真面目でまともな人間(?)でも楽しめるであろうデパH!
行ってみたいけれど、まだちょっと迷っている人の背中を押せますように。
『此の道を行けば どうなるのかと危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし ふみ出せばその一足が道となる その一足が道である
わからなくても歩いて行け 行けばわかるよ』
上記はアントニオ猪木さんの名言としてあまりにも有名ですが、もとは清沢哲夫さんという人の詩の一説。
デパートメントHと東京QQQに関しては、勝手にこの詩を捧げたいと思います。
今回のデパートメントHの詳細は、下のブログをご参照くださいね。
※この記事は、あくまで筆者個人の感想です。
※演者さん以外の一般の人が写り込んでいる写真には、お顔にモザイクを入れさせていただいております。
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