「知ることの喜び」を知れば、成長は加速する
【疑問が解決する瞬間】
僕は、生まれてから4歳ころまで大阪で育ちました。
そして5歳になった頃から高校を卒業するまで、少年時代のほとんどの時間を福岡県の「春日市かすがし()」という場所で過ごしました。
そんなある日、小学生で漢字を習っている時に「春日」とかいて「かすが」と読むことに、なんとも言えない違和感を覚えました。
当時は、両親も学校の先生も「特別な読み方」とだけ教えてくれたのですが、それ以上の説明を受けることはありませんでした。
気になっても その頃はインターネットも無く、深く掘る術もないまま、なんとなくモヤっと心に残っていました。
その後、小・中・高を卒業して、大阪で一人暮らしをしていた頃、友人たちと奈良県の「春日大社」に遊びに行くことになったんですね。
僕はそこで、10年越しの「特別な読み方」という疑問の正体に出会うことになるんです。
春日大社の入り口の側に書かれていた「地名の由来」のような看板に出会いました。
詳しく読んでみると「かすが」の読み方の正体は、なんと「枕詞(まくらことば)」でした。
「枕詞」とは、めちゃくちゃざっくり言うと、昔の和歌なんかでよく使われていた「AといえばB」みたいな表現のルールのようなものですね。
現代でいうところの、
「機動戦士」といえば「ガンダム」
「見た目は子ども、頭脳は大人」といえば「名探偵コナン」
こんな類のものです。
昔の和歌では「春日(はるひ)」といえば「かすが(神住処)」だったんですね。
所説ありますが「神様が住む場所」みたいな意味です。
その枕詞から転じて「春日」と書いて「かすが」と読むようになったそうです。
「そんな背景があったんだ!!」
何年も保留していた幼少期からの疑問が、大人になって解決した時の、脳を包んでいたオブラートが剥がれていくようなあの快感は、今でも鮮明に残っています。
子ども達は、毎日たくさんの疑問を投げかけてきます。
そして幼少期の疑問は、解決の仕方次第で「知ることの喜び」を体感させてあげられる大きなチャンスです。
疑問、発見、探求、出会い、解決という様々なルートを辿るプロセスが、彼らにとっての大きな財産となって残っていきます。
現代は情報に溢れ、調べようと思えばなんだって知ることが出来る時代になりました。
子ども達からの疑問には、是非色んな手段を使って調べ、ただ答えを教えるのではなく解決の手助けをしていって欲しいなと考えています。
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