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10年の時を超えて。モラトリアム症候群。

(前提、ちょっと重くなりましたが、病んだりしているわけではないです。)

先日、大学時代の同期2人と10年ぶりに食事をした。
それぞれの結婚式では顔を合わせているのだが、僕を含めて3人だけで会うのは2013年以来という事になる。

大学時代、演劇のサークルで出会い、住んでいる場所も同じ沿線沿いで近かったため、稽古後一緒に帰ったり、3人だけで旅行に行ったりなど、間違いなく青春時代の一部を共にした仲間である。

<登場人物>
友人M(男性):大学院へ進学し、中高一貫校の教師となり、職場で出会った女性と結婚し今は2児の父として家庭・仕事と奮闘している。
友人H(女性):大学卒業後、2度の転職、離婚、再婚を経験し、1児の母として元気にやっている。

久しぶりに二人に会って、とても懐かしい気持ちになったと同時に少し寂しくなった。大学時代、2人の悩みは自分の悩みのように感じられていたが、今は、「他人の悩み」になってしまっていた。
大学時代は「最後のモラトリアム」と揶揄される事も多いが、その中で漠然とした不安を抱えながらも「現在地」は一緒だったように思う。だからこそ見えている世界も似ていたのかもしれない。
それから10年、2人は結婚し、家庭を築き、気付いたらモラトリアムを立派に卒業し、地に足をつけた「大人」になっていた。

一方僕はどうだろうか。キャリアにもまだ悩みを持っていて、直近別れた恋人に対し未練を持っていて、自分では地に足がついていない状態だと自認している。現在地が遠く離れすぎていたように感じたのである。
(勿論友人2人も悩みはあるので、あくまで僕の主観だが。)
この記事を書くにあたり、今の自分にピッタリの言葉を見つけた。

モラトリアム症候群とは
なかなか自身のアイデンティティを確立することができず、モラトリアムな状態を継続してしまうことを「モラトリアム症候群」といいます。 「やりたいことがわからない」「自分の価値観が定まらない」と悩み続けたままモラトリアム期間を脱却できないと、精神的に辛い状態になり鬱に近い症状がでる人もいます。

鬱と自分で思うほど深刻ではないが、「自身のアイデンティティを確立できていない」この言葉は今の僕を表しているように思う。
幼い頃は、自分は特別で、何かしら立派な偉業を成し遂げると信じていた。
だが今はどうだろう。33歳で、特段何かを成し遂げているわけでもないただのサラリーマンである。そんな自分を肯定したくなくて、未だにどうやって生きていくか、何を生業として生きていくかを探している。

結婚して「親」というアイデンティティが付与されると変わるのだろうか。
「これで生きていく。」と決められたら変わるのだろうか。

皆は人生のステージを先に進み、僕は独り大学時代の演劇サークルの部室に置いてきぼりにされてしまった感覚を味わった。

僕のモラトリアムはいつ終焉するのだろう。
こうして今日も1日が終わっていく。

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東京の片隅で、こんな思いを抱えている33歳です笑
こんな人間もいるんだ、と思っていただければ。
共感でも、自分と比べての優越感でもなんでも、何かしら感じて頂けたら幸いです。
良ければスキを頂けたら、活力になります。(ちゃっかり)


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hy:東京の片隅に住むアラサーリーマンのエッセイ
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