大地の糸
糸を作るのが大好きなのです。木綿であれ羊毛であれ、糸を紡いでいるのが楽しい。
つむいで糸を作るのではなく、結んで作る糸があります。麻や葛、芭蕉などで作る糸は、植物の長い繊維を利用して、細長く割いた繊維を結んで糸を作る事を「績む」と言います。
ほんまにこんな事してて、布みたい出来るんかーい‼︎と叫びたくなるくらい、根気のいる手仕事。でも、今の私には楽しい。とても。
ところで、自然布と呼ばれる布の原材料って、ほんとに自然の恵みそのものだ。木綿とか羊毛みたいに育てなくても良いのよ、すごくない?
だから、材料の収穫の時には大地の神様ありがとうございます💕と、素直に手を合わせて感謝出来る。何もせずに頂いたものなのに、輝くような美しい繊維が現れるのだから、泣けてくるほど感激してしまう。
でも、美しい状態で糸を取り出すには、採るタイミングや、植物のどの部分をどう採るのか、自然を観察すること、見極める事と作る技術が必要だ。
↑葛の蔓を刈ったススキの中で発酵させてから繊維を取る