純白啓蒙読書会#4 初田龍胡『宣戦布告』&宮台真司『波状言論S改』批評【Z世代よ.界隈塾で下部構造を鍛え直せ】
まず8000円の価値はない。
高すぎる。
せめて5000円前後にしてほしい。
プログラマー初田龍胡氏が無理してYouTuberをやって軽蔑しているメタバースの大衆たちと話していた頃の貴重な記録である。
彼にはやはり限界がある。
なぜならば駒東出身でかのようなYouTuberなどという大衆たちが好きではないからだ(どこまでも初田)。
彼はYouTuberのなりかたという単著があるがとんでもないことにYouTuberをやめてしまった。
恐らく本当は東京医科歯科大学医学部を退学もしたくなかっただろうし酒に溺れて発達障害/精神障害じみた系でも生まれたくなかった凡庸にありふれた現代の秀才だったのだ。
ところで、奇しくも六本木の麻布中高へ通っていた脱全共闘世代の宮台真司氏と共通点は環境が似ていることだ(インスペキュラディヴ・デザイン。思弁的編集に結びつけ)。
宮台真司氏はこの波状言論S改で宮台真司氏の態度を様々な論客たちに批評されて非難されている(どこまでも宮台)。
怒らないでほしいが◯されてしまった起因がここに書かれた脱社会的な存在は遺棄されても仕方がないという宮台真司氏の挑発(当時のオタク世代への)に書かれているように感じる。
そこに初田龍胡氏の限界もあり(宮台さんと違ってあえて発言しないこの方や五反田の方の方がそういう傾向にある)、後半の暴露系YouTuberや自殺配信あたりから雲行きが怪しくなる。
AIが人間の知能指数を超えるシンギュラティを落合陽一氏がアジっていたが、そこに同じ限界がありどんなに理屈が正しいかろうと社会学的な大学的な教養は美術、意匠として残るのだ。
初田龍胡氏の好きではないが瑞々しいまでに若すぎる宣戦布告のあり方はまるで宮台真司氏が文字で活字で表現した文学的意匠、後期近代以降を生きる近代社会ってマジ?という底の空いたことに大衆が気づいてしまう生きづらさを見事にアートとして初田氏は大量の画像集で表現している。5000円の価値はあると思う。これはZ世代の若者による画集なのだ。是非にもし宣戦布告の解説書を書くとしたら宮台真司氏に図々しいながら書いてほしい。美しい少年のために。
宮台真司氏を批評するオタクたちは間違えていて、宮台真司氏は社会学者というよりは社会学的なフレームによって起きる生きづらさを研究している文学者/作家/ツイッタラーだと評したほうが適切だろう。
もっとも宮台真司氏自身は不本意かもしれないが彼は社会学者というよりも文学者だ。
そういう意味で「倫理」、「あえて」、「脱社会的な存在は遺棄しても仕方ない」という右翼的な美学が天皇主義や北一輝論へロマン主義的美学へ向かうのは必然的だったのだ(©人を見て、法を説いている)。
殆ど画集じみた宣戦布告というアート本の解説書に余りに文字まみれで宮台真司批評=批判がなされている波状言論S改は当てはまるように感じる。
問題なのは初田龍胡氏はYouTuberのなりかたを出したにも関わらずYouTuberをやめてしまい、宮台真司氏は◯されてしまった。
しかし、それが果たして問題なのだろうか?
先に貼り付けた貯蓄家/批評系YouTuber倉持秋氏の言葉を引用しよう。
倉持秋「初田さんのYouTuberのなりかたを読んでましょう。唯一YouTuberの挑戦だけが手応えがありました。
これが予想外とか想定外ですよね。
宮台真司の波状言論S改にも書いてありますけど物は安くなるし人生を持て余している感はありますよね。
無理して読んでいるんですよ。波状言論も。
これが享楽なのかなと。
快楽は分かっている。ラーメン食べて美味しいは分かりきっているじゃあないですか。
そうだね。だから、目的を設定してYouTuberになろうとかあるよね。
ビビっている場合じゃあないぜ」