マーガレットの挨拶(改訂版)

（愛の言葉を語るのに　疲れているなら・・・)

どうか黙って　大木を日傘にして座り　

流れゆく雲を　じっと　見つめてください・・・

それから　もし　

色々な形の雲が　あなたの記憶を巡るなら

楽しかった思い出に浸り　

懐かしんでは、微笑み

残念な思い出は　

どうぞ　そのまま風に流してください・・・

でも・・・　

夏の日差しが眩しく　汗ばむようなら

まずは

冷たい水を飲み　少しの爽やかを得て

次に

そばに寄り添う　マーガレットを見てください

そよ風に揺れて　挨拶を送るでしょうが

・・・

愛の言葉を語るのに　疲れているなら

どうか黙って　そよ風に挨拶を流してください

彼女が気を悪くする事は　決してありませんが　

あなたが夕暮れまで　そこにいるならば　

愛の言葉を語るのに　少しの力を得るでしょう　

そして　

あなたが無愛想に　無言で立ち去り　

本当に愛する人の為に　愛の言葉を語るのを　

彼女は　心中ささやかに願っているのです・・・

ですから

愛の言葉を語るのに　疲れているなら

どうか黙って　そよ風に挨拶を流してください・・・