旦那さん、すごいね

何の気なしにお喋りしていた時に
友達に言われた一言。
私の日常は、友達にとっては非常識みたい。

確かに。すごいよね、私の旦那さん。

食事の用意、片付け、洗濯、掃除、買い物、子供の送り迎え、
何一つできない家事・育児はない。
保育園や学校の個人面談も、PTAも塾の保護者会も行ってくれる。
妻が転職することも全面的に応援してくれるし、
会社の飲み会に二次会まで行かせてくれる。
妻が出張に行っても、文句も言わず家事・育児を担ってくれる。
妻が自分のお金で高額な買い物をしてもいいか聞いたら、
快く許可してくれる。

うん、本当にすごいよね。
懐が深い。確かにそう思う。

でも、それは奥さんがしていたら
当然すぎて誰もすごいとは言わないこと。

夫が良い人なのは確かだけど、夫婦なんだから
信頼関係があって成り立っているし、
どちらか一方が頑張っているわけではない。
初めから良くできた夫だったのではなくて、
家庭が上手くいくように、真正面から向き合って、
知恵を絞って話し合って協力してきた結果なのに。

「旦那さん、すごいね」の一言は、
私だけではなくて、家族も含めて、
関係性を全否定しているように聞こえる。

私に対しては、
「信じられない」「常識的ではない」「自分勝手」
「もっと母親らしくしなくていいの？」
と責められているみたい。
夫に対しては、
「そんな弱い男でいいの？」
と馬鹿にされているみたい。
子供に対しては、
「お父さん、ワンオペできてすごいね」
と言われてるんだろうな。

娘達が大人になった頃。
そんなことは、すごくも何ともなくて、
当たり前すぎるから話題にも上らないような
そんな世の中になっていたらいいな。