あの日、あの時間、あの瞬間、確かに僕らはぼっち・ざ・ろっく!の世界に居た。

書かねばならない事が出来たので書きます。

行ってきました。

LIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく!」 


平たく言えば、舞台ぼざろ、あるいはTwitterのハッシュタグで使われている#舞台ぼっち。

その千秋楽。

公演の場所は、新宿歌舞伎町の東急歌舞伎町タワーという、オタク的には近寄りがたい場所ではありました(巷で噂のトー横界隈も近くにありますしね)。

それでも終わってみれば、

本当に来てよかった。


と心から思えた公演でした。

今でも、見終わった興奮が心のどこかにあって、その炎が消えない内にこれは文章に残さねばと思って、今書いてます。


ちなみに千秋楽のチケットは、最初の抽選で当たりました。正直当たるとは思ってなかったのでラッキーだった。ただ、抽選だけでは埋まらなかったみたいですが、評判の良さから最終的には完売だったようです。
実際、行ってみると、物販は長蛇の列でしたし、結束バンドのTシャツを着た方もチラホラ居て、観客の熱気が伝わってきました。
男女比率は8.5:1.5くらいでしょうか。女性の方もちらほら見ました。他の女性向け2.5次元舞台見に行った時の男性客はマジで片手で足りるくらいしかいなかったので、ぼざろは可愛い絵柄も相まってこれくらいの比率なのかなと。

そんなことを思っていると開演。
いきなりぼっちーずという舞台ぼざろ版のオリキャラが踊ってるところからスタートで、度肝抜かれました。

さらに、そのぼっちーズが中学三年間のぼっちちゃんの行動をミュージカル風に紹介してる裏で流れてたギターソロを弾いてたのが、ぼっちちゃん演じる守乃(まもの)まもさんなのももっとびっくりしました(ぼっちーずが踊ってる裏にあった、舞台装置の背景をひっくり返すと、そこはぼっちちゃんがいる押入れで、その中でぼっちちゃんが弾いてるという感じ)。

あ、ガチで生演奏なんだ。

と、その瞬間理解して、おお、すげーなこの舞台……と一気に引き込まれました。

あと、その後、ぼっちちゃんが押入れから出てきて、「あ、あの、このぼっちーずは舞台ぼざろのオリジナルキャラクターです……」みたいなメタ的なセリフを言ったのも笑いました。あとその言い方もぼっちちゃんらしくてさらに笑ってしまった。


その後は、普通にぼざろのストーリー通りに話しが進んでいきます。舞台背景とか色々すごくて、特にSTARRYの看板とかマジでまんまでした。

でもやっぱり、一番すごいのはキャラクター陣というか、役者の方々でした。

●印象に残った役者の方々。


ぼっちちゃん役の守乃まも (@mmn_mamo)さんは、全身ピンクの服装とか髪型とかはもちろんのこと、佇まいとか雰囲気とか、ちょっとした仕草とか姿勢とかが、マジで挙動不審なぼっちちゃんそのものでした。(最後の挨拶で自分で言っていましたが、ご本人ひきこもりらしいです)。

あとは何と言っても特筆すべきは山田リョウ役の小山内 花凜 (@karin_0371) · Twitterさんで、出てきた瞬間、我を忘れて見入ってしまった。
マジでスタイル良すぎてビビった。
ちょっと一瞬劇場の空気が変わるくらいのスタイルの良さで、股下2キロメートルくらいあった。
何者だよと思ってたら、どうやら現役のモデルさんらしいと知って納得しました。やっぱモデルってちげえなあってなりました。

伊地知虹夏役の 大竹 美希 (@miki__drums) / X さんは、なんというか、一番声が似てたかなあと思ってます。あと虹夏の髪型とかって三次元だと結構浮くんですよね。なんなら全身ピンクのぼっちちゃんより、現実味のない格好なのに、しっかり似合っていたのは流石役者さんという感じで素晴らしかったです。

喜多郁代役の大森未来衣 (@miraiohmori) · Twitterさんは、なんかすごい可愛いかったですw
身長もちっちゃくて可愛い。赤髪なのに、派手で怖いって印象ではなく、似合ってて可愛い、みたいな。見ててどことなく癒やされる可愛さでした。
劇中何度もあるキターン!!は、照明もあいまってマジで可愛くて眩しかったw

結束バンド以外の方では、個人的には、PAさん役の堀春菜 Hori Haruna (@happyharuna0317) · Twitterさんがぶっ刺さりました。
気だるそうで退廃的で、それでいて色っぽいお姉さんってなかなかいないというか、表現難しいよなあと思うのですが、見事に表現されていて見入ってしまった。あとはTwitter見る限り、ご本人が快活で元気いっぱいな性格なのに、そういう女性を演じられるのは本当にすごいなと。

また、廣井きくり役の月川玲 (@mo0ny_r) · Twitterさんも素晴らしかったです。最初は客席から千鳥足で登場してきた時は、なんか嫌な酔っぱらいお姉さんだなって本当に思っちゃうくらい(w)酔っ払ってる演技が上手でした。
なのに酔っぱらいお姉さんなのに、ベース弾くのめちゃくちゃ上手いのは、えらくかっこよく見えました。ずるいっていうか、卑怯って思うくらい、かっこよかったなあ。

その他の方々も、もちろん髪型とか服装はもちろん、声や喋る感じまでもキャラクターそっくりの人たちばかりでした(ぼっちちゃんのお父さん役までも女性が演じてたのはびっくりでした。全然気付かなかった)。
2.5次元の舞台って、ほんとすげえ……。


●かっこよすぎた演奏シーン


舞台の上で物語が進んでいき、いよいよ最初のギターと孤独の青い惑星の演奏シーン。

ギターやドラムやベースの音圧と、演じてる役者さん達の迫力と、喜多ちゃん役の大森未来衣さんの歌声が良すぎて、ぶっ飛びました。

マジですごかった。全身に感じる結束バンドの音が気持ち良すぎた。

もう、なんか、本当に結束バンドが”居る”し、結束バンドの音が”鳴って”たんですよね。

多分、これは配信で見るより現場で見た方がよりこの感覚が分かると思うんですよ。

役者さんたちが魂込めて、全身全霊で表現している熱量がダイレクトに伝わってくるあの感覚は、本当にすごかった。

そして、さらに話は進み、ちぐはぐな二回目のギターと孤独と青い惑星が終わって、微妙な空気になった後の、
恐らくは舞台ぼざろの一番の見せ場であろう「あのバンド」。

その冒頭、ぼっちちゃんの、守乃まもさんのギターソロ。
ギターを掻き鳴らす様が鬼気迫っていて、本気で見入ってしまった。
まさしくあの姿はギターヒーローそのものだったし、ギター一本で空気を変えてしまうのがあまりにもロックだった。

そしてそのまま、あのバンドの演奏に突入する。
ここでも弾き狂ってるぼっちちゃんに主にスポットライトが当たっていたけど、僕はなによりも大森未来衣さんが真剣な表情で歌っているのに目を惹かれた。
可愛らしいお顔をされているが、歌っている時だけは完全にあのバンドの「容易く心触るな」という歌詞のように、孤高のロックスターのように、自分の放つ歌と音の世界に没入されていたように思う。大きな目をさらに見開き、さらに見開いた目には力が入っていて、とてもじゃないが近寄りがたいオーラを放っていた。とてもつい先程までキターン!!をしていた人とは思えないくらいで、その真剣すぎる表情に魅せられていた(そして、信じられないくらい歌が上手かった。アニメ版の歌手である長谷川育美さんに声を寄せててこの上手さとか、やばすぎるでしょ)。
なのに、そんな近寄りがたいオーラを放っていたというのに、間奏でメンバーに顔を向けるときは、いつもの優しくて明るい喜多ちゃんなのだ。もうそのギャップにやられてしまって、すっかり心を鷲掴みにされてしまった(いつまで喜多ちゃん語りしてんだこいつ)。

そして、あのバンドの演奏が終わった後の、観客の大拍手や歓声も忘れられ
ない。
そう、舞台ぼざろのいいところは、アニメや漫画と違って、
直接直に、ダイレクトにそしてすぐに、
結束バンドに、ギターヒーローに、ぼっちちゃんや喜多ちゃんや虹夏や山田リョウに、感動と興奮と称賛を伝えられるのだ。
あまつさえ、その感動や興奮に、向こうが反応してくれるのだ。俺たちの反応に、満足げな表情を浮かべてくれているのだ。
こんな事ができるのは、2.5次元だけだ。
そして、アニメではなかった青春コンプレックスの生演奏を聞けるのも、舞台ぼざろだけ。
舞台ぼざろの情報はほとんど何も入れずに行ったので、これは嬉しいサプライズだった。

そして、最後。
8話のラスト、ぼっちちゃんと虹夏の会話の再現がされ、「ぼっちちゃんのロック、ぼっち・ざ・ろっくを!」と言ったところで、本編は終了だった。

本編終了時でも、とても満たされた気持ちになったけれど、一番幸せな気持ちになれたのは、Distortion!!でした。

●多幸感に溢れたDistortion!!


「でぃ、でぃでぃ! Distortion!!」
という守乃まもさんの掛け声(噛んでたのかそういう演出なのか分からないけれど、マジでこう言ってましたw あと、客席に背中を向けて中腰になって親指を立てるという謎のポーズが面白くて可愛かったw)で始まったDistortion!!

アニメのEDにも使われたこの曲は、心地いいメロディと歌声で、歌詞も「あのバンド」や「ギターと孤独と青い惑星」に比べて前向きで、明るい。まさしく最後にピッタリの楽曲だったと思います。

ここで、四人だけで演奏していたところに、後藤家の家族だったり、PAさんや店長や廣井きくりだったり、とにかく舞台ぼざろのキャスト全員が客席を通って壇上に上がって、それぞれが踊ったり、客席に手を降ったり、全員色々としていて、一回見た限りでは把握しきれなかったけれど、とにかく全員笑顔だったのが印象的だった。(ちなみに、店長さんかPAさんが、客席の僕の横を通った時、めちゃくちゃいい匂いがしました。多分PAさん)(気持ち悪くてすみません……)。

また、客席の皆も、好きなようにリズムにのって手を上げたり、ぼざろのタオルを広げたりしていた。

誰も無理をしておらず、ただただ心の底から今この瞬間を楽しんでいる構図。

それを見た時、とてもとても多幸感に溢れた気持ちになれた。

壇上の全て、あの劇場の全てが輝いて見えた。

4分にも満たない短い時間だったけれど、あの時間だけは、あの瞬間だけは、観客もキャストさんたちも、みな、ぼっち・ざ・ろっく!の世界に居た。

笑われるだろうけど、信じられないだろうけど、本当に、居たと思う。

誰の声も手も届かない、どこの誰にも汚されない、綺麗で純粋で、とてもとても美しい時間だった。

虹夏役の人が、最後の大サビに入る前、スティックを振り上げて観客を煽ってるところなんか、本当に最高だった。

いつまでも続いて欲しいと思った。

●絶対、絶対、絶対、次のステージが見たい。


その後、一回はけて、アンコールになり、もう一度最後に「青春コンプレックス」を歌って、終了だった。

終了だったけど、いつまでも拍手が鳴り止まなかった。あんまり舞台知識がないので分からないけど、あれはアンコールというか、カーテンコールってヤツみたいでした。
舞台袖から、キャスト全員が出てきて横並びになり、座長の守乃まもさんが挨拶してくれましたが、その挨拶が、かなり個性的でした。

守乃まもさん、今回が初舞台で初座長みたいで。
僕は舞台の事は本当にど素人ではありますが、こういう初めての事って大抵、緊張から解き放たれたのとやりきった達成感で、ボロボロ泣く、感じじゃないですか。

なのに彼女は、

「あ、あの、本当に、み、み、みなさん本当にありがとうございました。あの、本当に、みみみなさんの事が大好きだし、あの、えっと、最高です。わ、私はひきこもりですけど外出てよかったなって思いました、で、ででもまたひきこもりますはい」←かなりうろ覚えなので間違ってるところもあると思います。

みたいなことを、かなり挙動不審な手振りと素振りを交えながら、ブツブツと言ってました。全然涙なんか流さずに。
その話し方や、キョドり過ぎな仕草で自然と笑いが起きてました。
なんなら、山田リョウ役の人とか涙を浮かべてたのに、守乃まもさんの発言で、笑ってましたからね。
マジで、リアルぼっちちゃんすぎる。というか、アニメよりこじらせ具合がひどいんじゃないか(褒め言葉)と思うほどで。

何なら、カーテンコールが何回か続いた時、「こ、殺される……!」って呟いてましたからね。

カーテンコールで何回も呼ばれるって、それだけ素晴らしい劇だった証明のようなものだと思うのですが、ひきこもりの守乃まもさんには苦痛だったのかな……? 

ていうかカーテンコールで呼ばれて「こ、殺される……!」って呟く舞台俳優さんってなに?

まぁそれはともかく、そんな守乃まもさんを暖かく見守るキャスト陣の目線が、すごく優しかったなあと感じました。

そして、ソレを見かねてか否か、「本当にこれが最後だからね!?」と念押しして、もう一度頭を下げて、舞台袖にはけて、それで本当に舞台ぼざろが終わりました。

本当に本当に、最高の舞台でした。

最高の気持ちで劇場を後にしましたが、

早くも次の舞台ぼざろが見たいって思ってます。

できる限り同じメンバーで。いや、絶対に同じメンバーで。

あの四人だからこそ鳴らせる音、出せるグルーブがあると思うんですよ。もうあの音圧が恋しくて仕方ない。BDの予約もせねば。

というか、本当に守乃まもさんという逸材をひきこもらせておくのは、演劇界というか、日本の損失だと思う。あんなリアルぼっちちゃん、多分日本中探してもいないと思うので。

ああ、次の舞台ぼざろで早く忘れてやらないが聞きたい。

星座になれたらが聞きたい。

ボトルネック奏法を披露してるぼっちちゃんがみたい。

アンコールで転がる岩、君に朝が降るが聞きたい。

いや、なんなら光の中へも聞きたい。

また、あの四人を演じる役者の四人が見たい。

ああ、妄想が止まらない。

絶対、絶対、絶対、次のステージがみたい。

これで僕の長い長いレポは終わりです。

文字数見たら5700文字くらいありました。本当に長くてすみません。

読んでくださった方、本当にありがとうございました。

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