【データ解析初心者向け】マウスだけで営業実績を可視化・分析する
こんにちは!ヒューマノーム研究所です。
近年、IT関連の技術の進歩が著しく、さまざまな企業でDXによる業務の効率化が求められています。
経済産業省は「DX」を以下のように定義しています。
このように、DXを推進する上では業務データを分析し、定量的な課題を見つけることが重要視されています。しかしながら、実際のデータを分析し、その結果から課題を見つけるのは思っているより大変です。
そこで、当社が開発する初心者向けデータ分析ツール「Humanome CatData(以下「CatData」)」を利用した、データの傾向を気軽に分析できる事例をご紹介いたします。これまでデータ解析をしたことがない方でも、すぐに操作手順を覚えられますので、お気軽にお試しください。
この記事は、無料プランで最後まで操作を再現できます。
営業実績データの解析準備
皆さんは「表データで分析」と聞くと、どのような印象をお持ちでしょうか?
データの加工や分析に時間を割かなければならず、ビジネス戦略に集中できない
分析方法がいまいち理解できない
分析した結果を理解するのが難しい、と言われる
本やインターネットで勉強してみても、分析結果が実務でどのように役立つのか分からない
関数を使ったり、データをグラフ化するのが難しい
これらが原因で苦手意識をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
今回の記事は、こうした問題を解決するためのアプローチをご紹介します!
今回の分析例で利用するデータは以下の表データです。
営業先である各店舗に対し、誰がどのような商品を契約したかをまとめた表データとなっています。
ここでは、新規に開拓した顧客が、継続して契約してくれているのかを調べることで、新規開拓を頑張るか、現在の顧客が継続できるようアプローチをかけるか、のどちらを優先するかを考えていきます。
この記事は、飲食店を顧客とする営業職の方を想定していますが、商品や特徴を置き換えて考えることで、業種を問わず応用することが可能です。
それでは、さっそく営業実績を分析していきます。CatDataにログインしてみましょう!CatDataをまだ使ったことがない方は、以下のURLを参考にしてアカウントを作成してみてください。
CatDataにログインしたら、「テーブルの新規作成」をします。
ファイルをドラッグ&ドロップ(スプレッドシートの場合はURLを入力)してアップロードします。
アップロード後に表示されるテーブルの利用目的を選ぶ画面では「可視化テーブル」を選択しましょう。
「前処理: アクションセットの編集」画面は気にせず、可視化ボタンをクリックして進みます。
それでは、アップロードしたデータを活用し、実際に分析してみましょう!
今回は以下の項目について分析していきます。
①営業の成約状況:契約の有無を可視化する
②期間ごとの売上の追跡:商品の売上を時系列で見てみる
③新規顧客状況:取引先が新規顧客か、それとも既存の顧客かを調べる
一見、難しく見えるかもしれませんが、心配は不要です!
CatDataを使えば簡単に分析できます。
営業の成約状況を分析する
まずは、「①営業の成約状況」について調べていきます。これは契約が成立したかどうかを可視化する項目です。
可視化画面の列で「契約有無」を選択すると、契約数とその割合が表示されます。下記の例では全体の6割の案件について契約が成立し、具体的には72件の成約があったことが確認できます。
割合や件数だけでは情報が不足している場合は、2つ目の列に「日付」を指定してみて下さい。その場合は、区間を「日」に変えます。すると、自動的に折れ線グラフが表示されます。
このグラフからは、契約成功事例は月初に偏っていることが分かります。
もしあなたの会社のノルマが月間の売上件数で設定されている場合、ノルマ達成見込みが立ったタイミングから訪問数が減っていることが推測できます。
期間ごとに売上を追跡する
先ほどと同様の手順で、売上についても折れ線グラフを利用して分析できます。「日付」の列はそのままにして、列の「契約有無」を「売上」に変更して下さい。その後、新たに表示された統計の種類を、「合計」に変更することで、日付毎の売上を知ることができます。
月末は訪問数が減ってはいるものの、売上は良さそうです。
次は、先ほどの設定のまま、3列目に「商品カテゴリ」を追加してみます。表示されたグラフでは、商品カテゴリごとに折れ線が表示されるようになっているはずです。
このグラフからは、飲料品(黄色い折れ線)の売上額と、売上が計上されている期間が他のカテゴリと比較すると少ない、という情報が見て取れます。
「商品カテゴリ」「日付」に選択したグラフと照らし合わせると、食料品に比べて、飲料品は売り込みが少なく、月末には提案もしていないことが分かりました。来月以降の戦略として、食料品を売り込む時に飲料品も同時に売り込むことを徹底させると売上が向上しそうです。
新規顧客の開拓状況を分析する
次は「新規/既存の店舗」について可視化してみましょう。対象期間では新規取引先が2割ほど開拓できています。
新規開拓が順調であることを裏付けるために、根拠となる材料を探してみましょう。列に「新規/既存の店舗」と「契約有無」を設定します。また、グラフの種類は「積み上げ棒グラフ」を選択してください。
グラフから、新規顧客は既存顧客と比較して契約率は低くなく、新規開拓後も成約が取れていることがわかります。
データ分析では要素の組み合わせが大切です
ここまで3つのテーマに沿ってデータを分析してみましたが、流れについてどのように感じられたでしょうか?
既にお気づきかと思いますが、表データの分析では列(要素)を2〜3組み合わせることで、さまざまなことを説明することができます。この要素のことを「変数」と言いますが、変数を組み合わせた結果を比較・可視化することで、本質的な課題解決に役立てることができるのです。
CatDataは、難しい作業は極力減らし、どなたも分析や戦略に時間を費やせるように開発しています。マウス選択だけでさまざまな要素を簡単に組み合わせ、その結果をすぐにグラフで確認できます。
とはいえ、CatDataだけではなく、他の表計算ソフトでも同様のことが可能なのでは?という疑問が出てくることと思います。参考に、CatDataを利用した場合と、一般的な表計算ソフトで分析した場合とで、それぞれ分析のフローを考えてみます。
データを用意する
可視化しながら分析する
課題を発見する
表計算ソフト
データを用意する
データを分析する
グラフを作成する
(以降は分析→グラフ作成を都度繰り返す)
課題を発見する
CatDataは、グラフによる可視化と分析を並行して行うことができるので、効率良く作業することができます。
対して表計算ソフトの場合は、比較要素が変わるたびに表データから毎回グラフを作成し可視化する必要があります。細かく分析しようとすればするほど、労力が増えます。
おわりに
表データで眺めていた大量の数値のかたまりの意味合いが、可視化することで鮮やかになり、さまざまな情報を読み取れるようになったのではないでしょうか?
見やすさを整える、ということは、自分にとっても、相手にとってもメリットが多いものです。今回は営業実績データを利用しましたが、興味あることを解き明かすために、お手持ちのデータをぜひ可視化してみてください!
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