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僕と、みなみと、ときどき餃子
〜23歳の2月9日〜
この日は、ラウンジで知り合ったみなみちゃんと餃子バーに行く約束をしていた。
餃子バーってなんぞや?って思うことだろう。僕も2月3日の時点ではそう思ってた。彼女が餃子好きというので、ヤマを張って
僕「餃子食べられるバーあったよね?」
と言ったところ、本当に存在したので、無事彼女を食事に誘えたのだ。
東京は本当になんでもある。好きな料理を聞き出せたら、「その料理で有名なバーあるよね?」と言っておけば何処かにある。知らなくてもその場で調べれば出てくるはずだ。ぜひ女の子を誘う時に使って欲しい。
さて、そんなこんなで迎えた当日。
20:00浅草駅。
みなみちゃんが10分ほど遅れるとのことで、先に着いた僕はバーガーキングにてゆっくり待つ。
カフェオレを飲みながら待機していたが、結果的に二杯飲んでいた。内容量が少ないのか、はたまた緊張しているのか。。。たぶん前者🙄。
アイドル育成ゲームをしてる最中、彼女は突然現れた。
み「おまたせ。」
僕「うおっす。おつかれちゃん」
育成現場を見られて戸惑う。
そして、バーガーキングに女神降臨。
やっぱ可愛いな、この子。数秒間は見惚れていたと思う。
ただ、予約時間も押しているので、そこから足早に店を出る。行きたい餃子バーが遠いので2人でタクシーに乗った。
タクシーって親密になれるっていうけど、全然そんなこともなかった。とりあえず、スカイツリーは昼に見てもただの鉄骨だよねという彼女の軽快なトークをひたすら聞いていた。話のパンチがきいてるよね。なんだか、あまねちゃんに似ている。
…もう今さら引きずってないけど…
僕「あ、ここか。」
タクシー「450円です。」
僕「はーい。お願いします。」お金を手渡す。
み「え、(お金)出す出す!」
僕「いやいや225円出すってこと?wなんやねんそれ。大丈夫だよ。気持ちだけでいい」
とりあえず一つの壁を通過。これよくあるよね。値段が小さくて良かった。
店内の作りとして、奥に一つ座敷があってそこを取ってもらった。かなりくつろげる。バーというより、料亭の座敷のような。
ただ、バーというだけあり、お酒は豊富だった。さらにみなみちゃんの好きな餃子も豊富。
2人で餃子もお酒も色々試した。
彼女、職場の先輩とよく飲むらしく、かなりお酒に強い子だった。口説くにはかなり手強い。
「あのさ、変な話だけど、職場の相談者さんとそういう関係にならないの?」
先にぶっこんできたのは向こうだった。いきなりのことで僕も事態をつかめない。そして、ここからお互い恋愛方面へと話はうつる。ちなみに僕は職場関係で一線を超えたことはないからね。職場のテリトリーは守る。
み「失礼なこと言っちゃうけど、ヒトシくんめっちゃ話してて気楽だけど、恋愛に発展する?w」
まずい。これ酔ってるか友達関係に入ったかのどっちかだけど、お酒の強さと様子的に後者か。
僕「めっちゃ失礼笑。でもモテないな。みなみちゃんみたいに可愛くないからね。」
み「発言チャラw」
まずいなぁ、ペース握られてるよ。
そう感じてしまった。
この焦りのせいか、二件目に誘う時も結構強引に行ってしまった。向こうも「終電がある」とか、「前日からの疲れがある」とか断り文句を言っていたが、それでも強引に誘った。
結果的には二件目には来た。
二件目のバーは餃子バーの近くの雰囲気のあるショットバー。
24:00回っていたためか、僕らしかいなかった。ポツポツと恋愛の話をまた話す。
み「実は好きな人いるんだよね。国家公務員。忙しそうなんだけど、めっちゃデートしたい。ヒトシくんそういう人はいないの?」
なんだかとどめをさされた気がした。でももうチャラさで行っちゃえ。この時には焦りしかなかった。ナンパ初心者の悪いくせ。
僕「そんなの。みなみちゃんっていうやん笑」
み「すごく失礼なこと言うけど、ヒトシくんだから言うね。そういう風に見れない。」
僕「wwめっちゃバッサリやんなw」
とりあえず2人で飲む。
というより僕には飲むしかない。
気がついたら2:00を回っていた。この日も仕事なので帰ることにした。2人でタクシー乗り込もうとする。
その瞬間を狙い、みなみちゃんと手を繋ごうとした。
み「ヒトシくんってちゃらいね。余裕が無いよ。それじゃダメだよ。」
諭されてしまった。
それからは無言のタクシー。途中の駅で先に僕は降りる。対して彼女は自宅まで。
ばっさりやられたなぁ。
焦ってたなぁ。
がっかりしながらも歩き出した。もう家には帰れないので近くのレンタルルームへ泊まることに。
寒い中シャワーを浴びて1時間ほど仮眠をとる。
泣けた。
次回記事↓
「お嬢様との出会い」
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