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四聖諦 ②
アチャン・チャー
今日、私が皆さんに紹介する教えは、今生において、今、この瞬間に問題を解決するためのものです。世間の人々は、
「仕事が忙しいから、仏教の修行なんてする時間は無い」
と言います。そんな時、私は彼らにこう尋ねます。
「おまえさんは忙しすぎて、仕事中に呼吸もしないのかい?」
すると彼らは、
「そんなわけないじゃないですか。もちろん、仕事中も呼吸をしていますよ」
と答えます。そこで私は
「仕事が忙しいのに、なぜ呼吸をする時間の余裕はあるのかね?」
と聞きます。彼らは、答えることができません。
「仕事をしている間も、気づきの実践に励めば、修行のための時間はいくらでもあるじゃろう」
瞑想実践も、呼吸をすることと同じです。私たちは、仕事をしている時も、寝ている時も、座っている時も呼吸をしています。なぜ必ず呼吸には時間を割くのでしょうか? それは、呼吸の重要性を理解しているからです。ですから、呼吸の場合と同様に、瞑想の重要性を理解すれば、私たちは確実に瞑想に時間を割くようになるでしょう。
皆さんは、これまでの人生で苦しかったことはありますか? 幸福だったことはありますか? この苦しみと幸福こそが真理であり、それらを観察することがダンマの実践なのです。幸せを感じるのは誰でしょう? 心ですね。苦しみを感じるのは誰でしょう? 心ですね。苦しみと幸福が生じる場所こそ、それらが滅する場所でもあります。あなたは苦しみを経験したことがありますか? 幸福を経験したことがありますか? つまるところ、私たちの人生の問題とは、これらのことにつきます。ですから、苦(苦しみ)・集(苦しみの原因)・滅(苦しみの終わり)・道(苦しみの終わりに至る方法)という四聖諦を理解することができれば、私たちの人生の問題は解決するのです。
(続く)
アチャン・チャー『Living Dhamma』より
"Living Dhamma", by Venerable Ajahn Chah, translated from the Thai by The Sangha, Wat Pah Nanachat. Access to Insight (BCBS Edition), 30 November 2013, http://www.accesstoinsight.org/lib/thai/chah/living.html .
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