サンガジャパン23号「この仏教書を読め!! 大アンケート」回答

質問：

皆様にとって、重要な仏教書・大切な仏教書を、3冊ご紹介ください。

回答：
 
① 井上貫道『げんにーび』

げんにーび: 正法眼蔵「現成公案」提唱録

 ② 井上義衍『禅話プロローグ』（義衍提唱録刊行会刊。紀伊国屋書店新宿本店でのみ入手可能）
 
③ 横尾忠則『坐禅は心の安楽死』（平凡社刊）

坐禅は心の安楽死 ぼくの坐禅修行記 (平凡社ライブラリー)

 『げんにーび』は正法眼蔵の中の「現成公案」を井上貫道老師が提唱したものの記録。管見の限りでは、世に「現成公案」の提唱録は数あれど、これほど明晰かつ、本質を突いた著作は無いであろうと思われる傑作。『禅話プロローグ』は井上貫道老師の尊父であり、師匠でもある井上義衍老師の提唱録の中でも初学者向けの分かりやすいものを精選したもの。『坐禅は心の安楽死』は芸術家の横尾氏が、井上義衍老師をはじめ川上雪担老師など昭和の名僧たちの教えに参じた記録。横尾氏の目線を通して、今は亡き名僧達の教えに触れられる本となっている。
 
 
 初出：『サンガジャパンVol.23』