不幸鳥
実話です。現在進行形です。 つっても、過食ってほど食ってはいないけど。でもふと思っちゃったわけです。食べたら吐けばいいんじゃねえかって。そうしたら苦しいのは自分だけだし、満足いくほどごはん食べたっていいんだって。我慢なんかする必要ないって。 で、今日やってみた。軽くゲロっと。 けど調べてみて、35で総入れ歯になっちゃったなんて事例を見て迷いが生じてしまった。太らなくて済むし苦しいの自分だけならこれでもいいかと思っているけど、歯がなくなるのはなあ。どうしよう。
今、自分の趣味が危うい。崩壊、壊滅、霧散の危機にある。どういうことか。これから書こうと思う。そしてこれはおそらく私だけの問題ではないだろう。「オタク」、あるいは「オタクであったものたち」全ての問題になりうるだろう。いきなり主語がでかくなってしまった。 「そんなことねーよ」 「そうはならねーよ」 「主語がでかくて読む気失せた」 ならそれはそれで構わない。構わないのだが、誰にでも起こるかもしれないことというのは事実だ。だって私がそうなったし。なんだかやり尽くしてしまったような感
月白の砂の上を、男二人が歩いている。砂はさらさら風を舞う。静かな静かな夜だった。男たちもまた、口を開くことはなく。たださくさくと砂を踏む音だけが蒼白い夜にこだましていた。 言葉にはしないものの、二人には共通した思いがあった。何処まで行けばいい。この旅に、終わりはあるのか。片方はいつか聞いた歌を思い出した。「終わりなどはない、終わらせることは出来る」。違いない。だがきっとどちらも終わらせるつもりなどはないのだろう。彼らを「じゃあお気を付けて」と見送った者はいない。帰
なにが巨大感情だ!! なにが巨大感情だ。なにがクソデカ感情、激重感情、関係性云々だ。そんなものはどこにもありはしない。 私はオタクである。どこにでもいるただのオタクである。そしてオタクとはどうやら「巨大感情とされるものが大好き」とされる。実際、そんなオタクは多い。オタクはキャラクター間に生じるなんらかの関係性、感情が好きで好きでたまらないらしい。それが憎悪であろうと。或いは無関心であろうと。羨望であろうと。好意であろうと。嫉妬であろうと愛憎であろうと興味であろうとなんで
創作。 「助かりました。誠にありがとうございます」 「いいってことよ。人助けってのは気分がいいぜ」 爽やかに晴れ渡った空の下。都会にしては緑のある公園。噴水の縁に腰掛けた若い男は、感情の籠ってるとは言い難い声色で嘯いた。彼に命を救われた以上、この調子であったとて感謝してもしきれないというもの。しかし。 「ああ、そのー、そのことなんですが、よろしいでしょうか」 相手は何も言わないが、肯定と受け取り疑問を呈する。 「死なれていませんでしたか?」 「死んだね」 またあっさりと答
卑屈に定評のある不幸鳥でございます。元々暗い性格でなかなか明るく振る舞えない、明るくは振る舞えずともネガティブやマイナスな発言を控えようと努めてもどうやらそのようには出来ていないことに最近真剣に悩み始めています。病院行こう。日常生活に全く支障ないけど! でも日常生活にはこれからも支障出ないとは思うものの、趣味には支障が出始めています。たとえ生活に支障が出ても絵を描くのが楽しくなくなったり、絵を描かなくなることだけはどうしても避けたい。もし、日常生活に支障なくても人間と衝突
女ってバカばかり。家族や恋人、友達ならまだしも、そうでない人に手作りのチョコレートを渡そうだなんて。バカ。反吐が出そう。どうせ何か余計なものを入れたんでしょう。どうせ料理なんかロクにやったことなくて、フォンダンショコラは生焼けなんでしょう。どうせそうやって、お菓子作れるあたしカワイイしたいだけでしょう。バカばかり。手作りじゃあないならいいのかって?そんなわけがないでしょうが。目障りで邪魔なだけだ。だから…… だからアタシは、その女どもごと全部処分したの。 バレンタイ
俺の名は待下透。恋愛相談、人生相談を生業としているハンサムガイ。恋愛のカリスマってやつさ。俺は相当経験豊富だ。本当だぜ。そんな俺のノウハウを迷える子羊たちに教え、アドバイスし、導いてきている。今まで培ってきた経験を世のため人のために使うことこそが、この恋愛のカリスマたる俺に課された使命だと考えているからだ。もちろん、カリスマであるこの俺でも手に終えない相談も時にはある。だが俺は言っていない。この俺は決して独りではないと。……それがだいぶ……いや、ものすごく風変わりな野郎とい
ポケモン剣盾プレイ中ぼくのスーパー鈍感プレイングのせいでこの一連がなんのアレだかわからずにホニャッとしたまま終わったのが微妙なのでポエットにしておきました。キバナさんのキャラがわからない。 「いや知らないぜ。オレさま一応ここのジムリーダーだし、この街のことはアンタよりかは詳しいつもりだがよ」 返ってきたのはそんな言葉だった。ジムリーダーのキバナさんですら知らないなんて、そんなことが。そりゃあ彼がこの街の住人を把握してるとは思わないし広い街だから知らなくてもおかしくはないけ
死因の解明を求む。 ここがどこだか判らない。温いのか寒いのか、明るいのか暗いのか判らない。いや、なにも見えないのだから暗いのかもしれない。俺になにが起きたのか判らない。誰かに何かをされたのか?自ら何かをやらかしたのか? 死因の解明を求む。俺は死んでしまったらしい。どこかで何かにより、他殺あるいは事故、または自殺かなにかで死んでしまったらしい。 死因の解明を求む。俺には心当たりがない。ここには心当たりがない。誰かには心当たりがない。これに至る過程に心当たりがない。 死因
「アンジェラ」の番外編です。時系列も本編とは異なるものとなっています。 「ところで、ヤシオさんと天使ってどういう知り合い?」 突然現れた自称獄卒の女装コスプレイヤー(?)ヤシオさんについて、まだ知らないことが多すぎる。何故そんな派手な女装なのか。見てると普通に似合ってる気がしてくるのは何なのか。むしろこの人が着ているとかっこいいまである。 「仕事で何度か交流があるのですよ」 「そうそう。閻魔さんとこ連れてったりな。逆に天国を案内してもらったりよ。姐さんには世話ンなってる」
ほぼ一年ぶりの続き。これ続きあったの!?あったんだなあ。お待たせしました、ごめんなさい!!! 恐ろしく美しいひとだった。いや、人ではないのだけれど。プラチナブロンドの髪は光に溶けてしまいそうなほど眩しかった。その隙間から覗くアクアマリンみたいな澄んだ目は、俺を捉えるとすうっと細まった。目を奪われる、慈愛に満ちた微笑みだった。 それは天使と呼ぶに相応しい──── 「近いうちにって言ったよね!?」 俺は洗濯物を丁寧にたたみながら、変わらず愛想のない無表情の天使に詰め寄った
創作です ブラックマンバ、という蛇を知っているだろうか。世界最強の毒蛇と言われる蛇である。その所以とは何か。それは最速、毒の即効性、毒の保有量によるところが大きい。で、それがなんなんだと言うと、私もなんなんだろうとしか思えない。私の上司は、私を呼び出すと唐突にこの話を始めた。なんだろう。この毒蛇が出るような危険地域に出向け、とかそういう話なのだろうか。疑問を口に出すと、上司は安直だと笑った。ややムッとしたのを堪え、本筋を聞かせてもらうことにした。 「アクセル・ヴァイパー
ただ方言キャラが書きたかっただけという 人は死んだら星になる。風になる。花になる。動物になる。死んだらなにかになれるらしい。昔から色んな人が言っていた。わたしは何者かになりたかった。星になれたらいいな。花になれたら綺麗だろうな。だから、死にに来たのだ。ここはとある自殺の名所。切り立った崖の上。人気などあるはずもない場所に何故か人がいた。見るからに自殺志願者ではない。何処から持ち出してきたのかはわからないが椅子などにどっかりと座り、こちらをじっと見ている。年格好は恐らく少年
3人の男女が山を散策している。さして特筆すべき状況ではない。和やかに会話などしながら山を登っていた。彼らは朝方に出発し、昼頃には平原にいたが今は木々が鬱蒼と生い茂り、人気もない場所を歩いていた。そこへ突然の雨。よくあることだ。 「あちゃー、やっぱり降ったかぁ」 ツインテールの女、マキは暢気にぼやいた。無論3人はレインコートは持っていたが、徐々にそれで凌げる雨量ではなくなっていった。しかし。 「見てアレ。なんか建物あるけど」 小太りの男、モトは前方を指差した。雨宿りには最適と
奇妙な光景を見た。はじめはそれが人間だと思ったのだが、どうもよくよく見てみると、それは長身痩躯の人形だ。その不気味なピエロめいた人形が、車椅子のこれまた少し気味の悪い老人を引いて歩いているのだ。それを見る人々は指差してひそひそと話したり、くすくす笑ったり、写真を撮ったりとまあ失礼な態度だ。ここからが更に驚きだ。 「オウ、テメーら見せモンじゃねえんだぞ、消え去りやがれ」 喋ったのは人形だ。老人は濁った目で正面を見たまま。その口は閉ざされている。どういうことだ?あれは実は着ぐる