見出し画像

いい歯のために トレイルラン編

さて、トレイルランと聞いて、「いい歯?」と首を傾げたくなる人もいるだろう。しかし侮るなかれ、山を駆けるトレイルランナーにも「歯」問題は切実だ。山の中を走り続けるうちに、歯磨きタイミングやエネルギー補給でいつの間にか口内が甘いものだらけに…、さらに疲労から眠気に襲われると、歯磨きの気力がゼロになることだってある。ここで大事なのは「いい歯」を保つためのちょっとした工夫。今回は、「トレイルランと歯磨き」の共存方法を探るべく、面白おかしくその道筋をたどっていこう。

山の中で歯磨き?それ、本気ですか?

まず考えたいのは「歯磨きのタイミング」。普段は朝晩と決まっている人も多いが、トレイルランではその常識も変わる。エイドステーションにたどり着くたびに、おにぎりやチョコレート、エネルギーバーなど、補給の必要性が待ち構えている。その結果、糖分が口内に留まる時間が延び、虫歯リスクも上昇するというおまけ付き。何もせず走り続けると、「口内砂糖漬けトレイルランナー」になりかねない。じゃあ歯ブラシ持って走るのか?もちろん、そんなことをしていたら重装備すぎてランどころじゃない!

だが、ある日の山頂で見かけたあの光景。なんと、見知らぬトレイルランナーがエイドの一角で小さな歯ブラシを取り出し、ささっと歯を磨いているではないか。私たちは「トレイル歯磨きマスター」と呼ぶことにした。その秘技には思わず感心。きっと、彼はこれまでの山ラン生活で得た経験から、「口内リフレッシュ」がいかに大事かを悟ったに違いない。

補給と歯のジレンマ

さて、エネルギー補給も大事なのだが、実際問題として、補給物はほとんどが糖分たっぷり。エネルギージェルやドリンクには当然糖が含まれ、瞬時にエネルギーを補給できるが、その代償は甘さによって口の中がネバネバになること。もうランどころか口が砂糖の沼だ。仕方がないので、水で口をすすぐが、山の水場は貴重なので毎回大量の水を使うわけにはいかない。ここにおいて、「トレイルランナーの歯と補給のジレンマ」が発生する。

ではどうすればいいのか?そこで役立つのが「唾液力」である。歯医者さんも推奨するが、唾液には自然な洗浄作用がある。走っていると、意外と口の中が乾きがちなので、こまめに水を含んで唾液分泌を促すことで、口内環境を少しでもクリーンに保つことができるというわけだ。走りながら「唾液よ、力を貸してくれ!」と心の中で叫ぶのも、トレイルランナーらしいサバイバル術だ。

疲労と眠気との戦い、そして歯磨き

さて、トレイルランも終盤に差し掛かると、疲れがどっと押し寄せてくる。走り終わって家に帰ったらシャワーとご飯…が通常の流れだが、ここでの敵は「眠気」である。山の疲れと心地よい空腹が相まって、もう気力が完全に失われ、歯を磨くことすら面倒になる。結果、「今日は歯磨きいいや…」と寝てしまうトレイルランナーも少なくないのだが、それが「山眠り虫歯」を招くことになる。

そこで編み出したのが「歯磨きファースト戦法」。家に帰り着いたら、シャワーや食事の前に歯を磨く。とにかく最初に歯磨きしてしまえば、その後いくら疲れていても安心して眠りにつける。もはや、「いい歯のためにシャワーは二の次」がトレイルランナーの合言葉だ。疲労による判断力低下に備えて、習慣化するのが賢明だろう。

トレイルランナーのための歯磨きマスターへの道

最後に、「いい歯のためのトレイルランナー心得」をまとめてみよう。
1. 歯ブラシを持つなら小型軽量を選べ:もし荷物に余裕があれば、軽量なポータブル歯ブラシを携帯するのも手だ。エイドでささっと磨けるだけで、口の中が一気にリフレッシュされ、走りも軽快になる。
2. 水は貴重、唾液力を信じろ:走っているときには、できるだけ唾液の分泌を促す。口内が乾燥しすぎると雑菌が増えやすくなるので、水が限られている場面では、唾液力に頼る。
3. エネルギー補給後は軽くすすぐ:糖分補給が必須なトレイルランナーにとって、水で口を軽くすすぐことは手軽で効果的。口内に甘さが残りすぎないよう、こまめにリセットすることが重要だ。
4. 帰宅したら歯磨きファースト:疲れがピークに達している時こそ、まず歯磨きを済ませるのがベスト。その後にシャワーや食事が待っていると思えば、少し頑張れる。

トレイルランナーたちは、山を走るその姿に憧れられるが、その実態は歯磨きや補給との戦いでもある。「いい歯のために」も、トレイルランを一層楽しむための重要な要素なのだ。自然の中でリフレッシュすることも大事だが、いい歯のためにも、小さな工夫を忘れず、笑顔と健康な歯で次の山を駆け抜けようではないか。

いいなと思ったら応援しよう!

fo_ss
支援募集中!お礼に次の記事であなたの笑顔を想像しながら書きます。

この記事が参加している募集