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「通退勤経路における日常トレーニング:寝屋川から本町」
毎朝8時、寝屋川市駅の改札を抜けた瞬間、通勤戦士たちのバトルロイヤルが始まる。私はもちろん、その一員だ。しかし、ただの通勤ではない。これは、ランナーにとっての“日常トレーニング”の一環なのだ。目的地は本町。駅の階段は、私のトレーニングコースの一部。そう、駅構内も走れるトラックになる。
まずは寝屋川市駅のホーム階段だ。ここで第一の戦いが待っている。階段ダッシュだ!通勤時間帯には、エスカレーターは人で埋め尽くされているが、階段は意外と空いている。これを利用しない手はない。心の中で「一歩一歩、己を超えろ…!」と唱えながら、脚を素早く交互に動かす。息が切れるころには、階段の頂上へ到達。まるで山頂を制覇した気分だ。周りの通勤客は、私の猛スピードに気づくことなく、無表情でスマホをいじっている。だが、私は知っている。これは筋肉を鍛えるための最初のステージにすぎないことを。
次に待つのは、一軸高速歩行ゾーンだ。京阪電車に乗る前に、駅構内をできるだけ早歩きする。これはスプリントとは異なり、歩行者の流れに逆らわずに、かつ速度を保つという高度なテクニックが求められる。腕を小刻みに振り、足は地面に吸いつくようにリズムを刻む。気を抜くと、すぐにスマホゾンビに引っかかるので、注意が必要だ。
電車の中でも油断はできない。寝屋川市から本町までの約30分間は、実は体幹トレーニングの時間だ。吊り革を軽く握り、体を左右に揺らしながら電車の振動に逆らう。これでバランス感覚が養われる…と勝手に思い込んでいる。そして、心の中で「次は本町だ、油断するな」と自分に言い聞かせるのだ。
本町駅に到着するや否や、ラストスパートの時間だ。特に御堂筋線への乗り換えルートは、戦場だ。エスカレーターは利用しない、階段を駆け上がるのみ!膝の屈伸を意識し、股関節の可動域を広げるつもりで登る。ここでのトレーニング成果は、週末のランニングに必ず反映される。毎日のルーチンのようでいて、確実に筋力が向上しているのを感じる。もはや私は、通勤ランナーなのだ。
到着した時には、心拍数もやや上がり、気分は爽快。周りのサラリーマンが汗をかいているのを見ても、「今日はちょっと頑張りすぎたかな」と自己満足に浸る。しかし、これはほんの序章。帰りの寝屋川駅までが、私の「トレーニングコース」の完結だ。帰りの時間帯も同様に、階段ダッシュと高速歩行を繰り返す。
こうして、寝屋川から本町までの日常通勤が、私にとっては毎日のトレーニングに変わっている。忍耐力、脚力、そして精神力を鍛えつつ、今日もまた明日のトレーニングに備える。タイムは刻まずとも、鍛えられた筋肉と爽快感は、何にも代えがたい。
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