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7日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップ スペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅
7日目
この地域はRIAS BAIXAS リアス・バイシャスはガリシア語で、日本ではリアス式海岸として知られる下の方である。もっと北の方がRias Altas。あちこちに入江があるので対岸が近くても車ではぐるっと回らなくては行けない。中には船で渡れる所もあるし、橋を掛けた所もある。今日はそんな北側の対岸のモラソ半島にドライブ。
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まずはビーゴで最もおいしいエンパナーダを売っているという店Catering Massiniで昼ご飯を調達。ほとんどの人が事前注文して取りに来るようで、あまり在庫のバリエーションがないが、塩鱈の小さいピースと、紋甲イカのイカ墨の大きなものの切り売りを買う。10€。アルダンまでは約55km。ビーゴを通って橋を渡った向こう側はユーカリの森。窓を開けると良い香りがする。アルダンは小さな村で、リアス式海岸の奥にあるので、遠浅で調度引き潮の時間だった。子供たちがサマーキャンプでカヌーの練習をしていたが、とても浅いし、波がほぼ無いので安全だ。
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アルダンまでは約55km。ビーゴを通って橋を渡った向こう側はユーカリの森。窓を開けると良い香りがする。アルダンは小さな村で、リアス式海岸の奥にあるので、遠浅で調度引き潮の時間だった。子供たちがサマーキャンプでカヌーの練習をしていたが、とても浅いし、波がほぼ無いので安全だ。
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水際の散歩道をしばらく歩いてからまた車でカボ・デ・オムという岬を目指す。ところが何故かGPSは反対方向に行くように言う。途中に調度スーパーがあったのでトイレに行って、飲み物を買う。まるでこの二つの用事をしたいという私達の考えを読み取られたような不思議なGPS。バーチャルAI?? 来た道を戻り、目的地の方に行く。途中ものすごく狭い道にすごーく大きなトラックが来てすれ違う。調度避けられるところがあったから良かったが、一体どうやってあんな巨大な車が来たのかこれも理解に苦しむ。もしも私がバックしなければならなかったら、坂の細いくねくね道で、さぞ大変だっただろう。
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目的地は途中から日陰のない歩道のみになっていて、往復1時間以上なので断念。灯台岬ではないが、直ぐ対岸にローマ時代にすでに「神々の群島」と呼ばれていたシエス群島が見える。イギリスのある雑誌では世界一美しいビーチがあると書かれたそうだ。自然の楽園。この島に行くのは自然保護区なので人数制限があり、手続きを踏んで船で行く。そのもう少し上のオンス島には以前行ったことがあるが、ここはそのうち行ってみたい。
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島を眺めながらベンチでランチ。今夜Rさんが誕生日ディナーで、私とEさんと連れ合いのMさんをレストランに招待してくれ、おいしい肉を食べようという計画があるので、ランチは軽く済ませることにしたのだ。
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スペインでは誕生日の人が食事を招待するという習慣がある。しかし今日のお店はこのあたり一の高級店。とても楽しみだ。イカ墨エンパナーダは最高。まず生地が黄色っぽい。これはトウモロコシの粉を使っているからで、サクサクしている。中にはイカ墨の小さく切った紋甲イカがたっぷり入っている。さすが地元の人たちがこぞって注文する名店だ。ランチを済ませてこの辺りを少し歩き、車でビーチの方にも行ってみる。しかしたどり着いたのはなんとヌーディストビーチ。(笑)帰宅することにする。帰りは有料道路1,5€を使って70km、1時間10分位で到着。夕飯は21時からなので、軽くシエスタ。
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スペインの食事時間は日本に比べ2時間は遅い。今夜のレストラン、ロス・アベトスの夜の営業は21時から。先に店に着いたEさんから電話で、なんと予約が入っていないと言っている。ちゃんと車の中から電話で予約したと言うRさん。しかし通話履歴を見たらなんと同名のバルセロナの店に予約していたことが判明。それを後でメトロに言ったら、なんと同名の店はアストゥリアスにもあるそうで、この店にも間違った予約の電話は時々あるそうだ。取りあえず空いている席があったので良かった。
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店内はゆったりとした席の取り方で、給仕の人はみなベテランそうな男性陣。今日のお薦め前菜は、マグロのタルタル、鰹のエスカベッチェ、アサリのリベイラ風味だというので、このお薦め3品と、イベリコ生ハムのベジョタ(ドングリを食べたもの)という最高級の生ハムを頼む。突き出しにテーブルオリーブとチストラと言うチョリソの細いタイプがパイ皮に包まれアーモンドと香ばしく焼いたものが出てきた。
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メインに肉好きのEさんはガリシア牛の最高級品を二週間熟成した、Bife de chorizoという部位(肋骨の内側の骨なし肉)のステーキ、Mさんはアンコウの串刺し炭焼きとサラダを頼む。私とRさんはEさんと同じガリシア牛のステーキをシェアするので、取り分けてサーブしてもらうようお願いし、もう一つはやはりスペインで最もおいしいと有名な、ブルゴスの乳のみラムのローストをシェア。これは原産地呼称がある厳しい規則をクリアした、生後24-28日6kg以内の母乳のみで育った肉で、ここではそれを一匹開いて、炭火でじっくりと焼く。ちなみにこの店ではセゴビアの原産地呼称の子豚の丸焼きもある。ガリシア地方にいながらにして、スペイン各地の最高な肉が食べられる贅沢。ワインリストもスペイン各地のものが数多く並んでいる。Eさんは地元のリベイラ・サクラのメンシア種ブドウのVia Romanaという赤ワインを選んでくれた。
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マグロのタルタルは薄いパンにのせて食べる。ほぐしたザクロとケッパーがアクセントになっていておいしい。ビーゴの鰹はスペイン一の漁獲量。エスカベチェとは茹でた鰹を酸っぱいソースでマリネした物。生野菜と一緒にサーブされた。アサリは大粒。味が濃く、生で食べたかった。生ハムは大きさ厚さ共に文句なしの切り方で、口の中でとろける脂分がまたすばらしいおいしさ。
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メイン、まずはステーキ。ジューシーで柔らかく、味わい深い。半人前で100gはあるが、ペロッと食べられた。ラム肉は小さい炭をいれた皿の上にもう一枚の皿がのせられてサーブされた。肉汁がジュージューと音を立てる。皮がパリパリ、身はジューシーでとても柔らかく、乳飲み子ならではの優しい味。塩だけで調理。このレベルの肉を食べたのは本当に久しぶり。素晴らしく、本当にしあわせ。
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Eさんはデザートにレモンシャーベットを。Rさんはカタルニア産のカーバ(発泡酒)と言ったが、メトロがガリシア産発泡酒をお薦めしてくれた。それは初めてなので、ガリシア産で締めたい、と注文。前菜から発泡酒まで素晴らしいディナー。ちなみにおあいそは、305,13€。ごちそうさまでした。
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帰ったらもう24時。しかし通りにはまだたくさんの人がいた。スペインの夜は長い。