4日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップ スペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅
4日目
今日からしばらくはこの辺りを楽しむ日々。今朝はRさんとバヨナへ歩きに行く。海岸に並行して旧市街に向かっていくと右手にコロンブスが乗っていた船La Pintaのレプリカが停泊している。一人2ユーロで乗船できるので行ってみる。船は思っていたよりも小型。コロンブスは船が壊れたのでこの港に修理のために停泊したそうだ。大航海時代、スペインとポルトガルが世界を二分したほど彼らはあちこちにたどり着いたのだ。海は世界をつなげる。
観光案内所に行って色んなパンフレットをもらってくる。来週は息子の家族が来るので、情報収集。ネットで地元情報を探しても、ガリシア語でないとどうもうまく検索できない。それに紙のパンフレットの方がやはり見やすい。しかし案内所の人は一人で応対していて、みんな結構色々聞いているので、諦める。本当は紙の地図が欲しかったのだが。旧市街に行く。石造りの古い町並みがまだ残っていて、趣がある。
一度家に帰って、ビゴに住むRさんの弟Eさんと待ち合わせ場所と時間を決め、私の車でピックアップして、ビゴで一緒にランチを食べる予定。今日のレストランEl Puertoまでは一般道で23km。ここは昔市場では売れないような小さな魚をもらって来て、調理してだす庶民的な食堂だったそうだが、今では新鮮な魚介がまずまずの値段で食べれる人気店。火曜日の昼なのに満席の賑わい。Eさんの息子とその友人も同席。彼らとは以前マラガであったことがある。まずは手長海老、ホタテ貝、マテ貝、ゆでたたこにサラダ。手長海老はこの位の小さめなものをさっとゆでたものが食べやすくおいしい。ホタテはサンティアゴ巡礼のシンボルにもなっているが、ガリシア地方名産。甘くておいしい。マテ貝はしっかり貝を食べた、という感じがする貝で、これは大き目で焼き具合が絶妙。
ゆでダコもガリシアの名物料理。大きなたこを丸ごと魔女鍋のような大きな寸胴で柔らかくゆで、ハサミでブツブツ切って、パプリカと塩、オリーブオイルをかけて食べる。久々の本場の味。ゆで加減、味、共に素晴らしい。オイルをパンに浸して食べるのも美味。
Eさん達の亡父はマグロ船の船長さんだった。そしてEさんは魚の買い付けと卸しをしているので、魚介類には詳しい。彼の今日のチョイスのメインの魚はヒラメの一種、Corijoのソテー。皆でシェアするのかと思ったら一人一人前ずつ来た。すごい量。もちろん養殖ではないかなり大きなものを細長く切って焼いている。地中海の南スペインでは食べられないタイプの岩魚だ。白身で食べやすい。
そして友人たちはデザートにTetillaというこの辺のチーズに花梨を煮詰めたものを添えたデザートを食べる。みんな気持ちのよいほど、よく食べるなぁ。ビールやワイン、コーヒーも飲んで、5人分全部で251,90€。
若者たちとは別れて、私達は車をショッピングセンターに移して旧市街を散策。この辺り特有の横殴りの霧雨が降り、なんとなく雨に濡れる。傘ではなく雨合羽が必要。ビゴの市営近代美術館Marcoに入る。入場無料。とても立派な大きな建物は昔病院だったとか。4つの企画展が同時開催されていた。Daniel Verbis:Dexeando ser、合同展:On the table、 Bosco Caride Indicio、Laia Argulles Folch:Todavía siempre。ゆっくり見て回って最後に美術館のカフェで発泡水を飲んで休憩。ぶらぶら車に戻り、Eさんを送ってから帰宅。
今夜21時からEuro cupの準決勝戦、スペインVSフランスがある。さすがにお腹が空かないので、夜は白湯とプラムだけにする。開始9分でフランスのエムバペの華麗なアシストでランダルが得点。21分に16歳のヤマルが見事なゴールを決めて同点。彼は今大会最年少のゴールを決めた選手。今後が益々楽しみだ。その4分後にダニ・オルモがシュートしたボールがフランス人のクンデにあたり、オウンゴール。後半戦フランスは何度もゴールを目指したが2:1でスペインの勝利。小さな町が歓喜に沸いた。いよいよ決勝進出決定。