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40日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップスペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅
40日目
旅も遂に40日目。終盤に入り、いよいよAの生まれ故郷、ウエスカのグラウスに行く日になった。
まずは昨日の宴会で知り合った村の養蜂家の蜂蜜をFの家で食べてとても気に入ったので、Fに付き添ってもらって彼らの家に買いに行くと、昨日の他の人も来ていた。大きな一瓶7ユーロ。採れたてのトマトときゅうりが置いてあったので売ってください、というと、おまけにくれた。Fの妹はこの村に別荘があるのに、今まで村人とはほとんど交流がなく、昨日色んな人達と知り合えたと言って喜んでいた。
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戻って出発。まずは1097年までアラゴン王国の首都だった、ハカに寄る。およそ30km 30分のドライブ。ここは要塞都市で、今もスペインの軍隊関連施設が多いそうだ。夏は避暑、冬は近隣に沢山あるスキー場等のウインタースポーツのメッカ。今日も凄い人出。Auのおすすめパーキングに車を停め、まずは先日の駐禁の罰金を払いに銀行へ行く。窓口に行くと、キャッシングマシンでクレジットカードで払えという。しかし他に待っている人もいないので、窓口の人が来てやってくれた。40€の半分の20€だと思っていたら、80€の半額の40€だそうだ。やれやれ、高い駐車代についた。
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ハカ大聖堂に行く。こじんまりしているが、なかなか美しい。Aはもう何度も来ているので、隣接された博物館には私一人で入る。
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ここはこの近郊のロマネスク様式の教会の物が集められている。特にフレスコ画は素晴らしい。カタルニアのものよりもより繊細な作品が多い。F曰く、スペインのフレスコ画を壁から取り出す技術は凄いらしい。そういえば私も30年ぐらい前に古い洋館のフレスコ画を額装した物を買って今も楽しんているが、その当時その技術を知って、感心したものだ。柱頭も凝った細工のものが多く、素晴らしい。のんびり見て回る。
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コーヒーを飲むAと合流。街は混んでいるので少しだけ歩いて車に戻る。
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次は70km、車で1 時間ほどのアインサに寄り、ランチ休憩。ここもスペインで最も美しい村の1つ。今回は沢山の最も美しい村を見てきたものだ。遠い昔に来たと思うのだが、どうも記憶が定かでない。(汗)
駐車場に停めてチケットを買おうとしたら並んでいるので他の機械に行くと、1人の女性が明日まで使える駐車券をくれた。ラッキー。
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村の広場には沢山の飲食店があるが、どこも混んでいる。空席を見つけても予約待ち、次の店ではてんてこ舞いですぐに料理ができないと断られ、3限目のピザ屋でようやく座れる。待っている間まわりで食べている人達の反応を見ると、皆おいしいと言っていて、よかった。ボレトゥスとトリフのピザに、マッシュルームの血のソーセージを詰めてチーズをかけて焼いたものをシェア。
食後に村を散策して、もらった駐車券を男性に譲り、50km 40分のドライブでグラウスへ。
ピレネー山脈のエセラ川とイサベナ川の合流点に位置する、ウエスカ州のこの地域の行政の中心地。 ここは、アラゴン語が今も残っているアラゴン地域の 1 つ。ロンガニサという豚の腸詰めが名産品で、一度来てみたが、毎年7月には世界最長のロンガニサ祭が開かれ、ギネス世界記録を更新している。広場に巨大な焼き場を作り、そこで作って網に挟んだ物を建築用クレーンで吊り上げて焼き返すのは圧巻。
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ここは彼女とお姉さんの別荘のマンションで、広い3LDK。テラスからは裏山と教会が見え、大概のところには歩いて行ける便利な所。私は数年前遊びに来た。少し休憩して、Aは87歳になる一人住まいの叔母の家に挨拶に行き、私は斜め前にできた新しいスーパーで当座の買物をする。
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20:30から近くの湖の畔のキャンプ場のレストランでAの知り合いのビオレタ パロマレスとハイメのコンサート、と言っていたが、行ってみたら9:30からだった。彼女はマラガの大学に相当する公立の演劇学校を今年卒業したそうで、共通の知り合いがいた。(笑)バックに湖の見える良い所。子供達は踊り、大人たちも良い雰囲気だった。
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アラゴン地方の歌や、地元のミュージシャンの歌、民謡などを交えて、ギタリストの伴奏で、2時間ぐらい歌い続けた。途中アコーディオンを弾く今日もあってよかった。
長い1日も終わり。