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最近観た映画の感想Ⅲ

ジョニー・デップに興味を持ち(特ににファンではありませんが)古い作品を3つ見ました。
大人も子供も楽しめる動く絵本「チャーリーとチョコレート工場」
手は未完だったけれどハートは入れてもらえたんだね。一気に視聴した大人のおとぎ話「シザーハンズ」
障害のある弟を守る兄、時々は葛藤しながら自分を見つけていく「ギルバート・グレイプ」
どの作品も率直に見て楽しめる映画でした。

意外な理由で面白かった。「チャーリーとチョコレート工場」

「Charlie And Chocolate Factory」2005年 アメリカ
ウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)はゴールデン・チケットを当てた5人の子供たちをチョコレート工場に招待して、そのうちのひとりに特別賞を与えると発表。世界中の人々は血眼になってチョコレートを買いあさった。

チケットを当てた5人の子供たち。
よく5種類の典型的な子供が集まったと思う。
食べてばかりいる不健康そうな子、わがままな子、高慢ちきな子、全てが計算で導き出せると豪語する子、そしてチャーリーはごく普通の子。

自分の弱点のため甘いチョコレートの世界で足を取られてしまう子供たち。
チョコレートの川に落ちてストロベリー味のお菓子になったり、
かしこいリスに頭をたたかれ「空っぽ」と判定されてごみ箱へ捨てられたり・・・

チャーリーはただ楽しんで目を見張っているだけなのだが
最後まで残って特別賞をゲットする。
「あれ?君が最後?君が勝者なんだね?」「おめでとう」とウイリーはあっけない.。

工場は勝者の君に譲るから
家族と別れて工場で暮らすように告げられる。
チャーリーは家族と別れて暮らすことはできないと特別賞を辞退する。

豊かな親がわが子をダメにしてしまう様子、文明が子供たちに与える影響を童話風に描いているのだが、良く考えるとグリム童話のように恐ろしい内容でもある。

子供が大人で、大人が子供。動く絵本。

ウィリーは天才的な事業家なのだがちょっと変人?
チャーリーは家族思いでやさしいが
ウィリーは、彼の価値に最初は気づかない。
父親に逆らって、世界でも有名なチョコレート工場を作り上げたウィリー・ウォンカ。
チョコレートを食べさせてくれなかった厳しい父親へのトラウマが垣間見られる。彼の表情が何とも面白い。

そんな大人のウィリーに「家族が一番だよ」と教えてくれるチャーリー。
結局貧しいチャーリーは工場をもらって、
独り身のウォンカは家族を手に入れた。

画面から漂って来るチョコレートの香り。
カラフルなお菓子工場とヘンな歌。
言葉遊びのようなお菓子の種類。

縦横斜め自在のエレベータが面白い。
「上、外」行のボタンと聞いたときに急に心がざわざわしてくる!
ウィリーもこのボタンを押すのが楽しみだったのだとか。

ジョニー・デップの美しさに目が釘付け

映画がだいぶ進むまでジョニー・デップが分からなかった。
整形でもしたのか若く美しい。いくら見てもしわがない。
目は変わらないが、パイレーツ・オブ・カリビアンの彼とは雰囲気が違う。

そこで疑問
彼はもともと美しかったのか。
化粧で美しくなった?(どこの化粧品?)
整形手術して美しくなった?
もともと美しかったが整形手術して普通になった?(まさか)
普通だったが整形手術して美しくなりその後また手術して普通に戻った。(えっ?)

映画の本筋とは別の疑問でしばらく余韻に浸った。

ひとみが伝えるせつない気持ち!おとなのファンタジー 「シザーハンズ」

 Edward ScissorHands 1990年アメリカ
人造人間のエドワード。
彼を作った発明家は最後のプレゼント、
「人間の手」を彼に付けてあげる前に死んでしまった。

優しさあふれるエドワードの庭園に迷い込んだペグ。
彼のハサミの手を見て驚くが何とかしてあげたいと思い
ふもとの街にエドワードを連れて行く。

ペグの家族はそれぞれのやり方で彼を受け入れる。
街の人も彼の才能に驚き受け入れてくれるのだが・・・

彼の産みの親が教えていなかったlove。

手は未完だったけどハートは入れてもらっていた。
それはクッキーのように甘くこわれやすい。
loveという感情を教えてくれたのは一目惚れしたキム。

キム「私を抱いて」
エドワード「できない」
そんな彼に抱き方を教えてくれるキム。
そんなシーンに胸キュン。

やさしい心が伝えられない!せつない思い。
愛する人たちを傷つけてしまう彼の手。
彼女を抱きしめることができないエドワードのせつなさが、
ファンタジーあふれる音楽や柔らかな街並みの映像とともに
彼のひとみを通して伝わってくる。

驚いた顔、素直な顔、やさしい顔、怒った顔、
ジョニー・デップの演技なのか、メイクの技術なのか?
この時点ではよく分らなかった。

ヤングケアラー?「ギルバート・グレイプ」

ギルバート・グレイプ「Gilbert Grape」 1993年アメリカ
何の変哲もない田舎街で姉弟、母親と暮らすギルバート(ジョニー・デップ)。夫の突然の死のショックで食べることがやめられなくなり巨大化してしまった母親。動くこともままならない。

障害がある弟アーニー(レオナルド・デカプリオ)の18才の誕生日まであと一週間。
家族はアーニーのためにいろいろ計画をしている。
ギルバートは地元の食料品店で働きながら弟を守ることが役目。
何も起こらない日常なのだが
今年もやって来たトーレーラー軍団にいた自由なベッキーと出会う。

自分は気が付かないのだが弟や母親について葛藤もある。
ベッキーと語り合ううちに自分を見つめなおし、
変わりたいのだが、いま一歩踏ん切りはつかない。
街は大型スーパーやハンバーガー店が進出し少しずつ変わっていく。
やがて予期せぬ母親の死によって子供たちは解放されていく。

自分のことをいつも後回しにするやさしいギルバート。

家庭に縛られ「帰らなくちゃ」が口ぐせのギルバート。
人妻ベティに「あなたはいつも自分のことは後回し。息子たちにはあなたのように育って欲しいと思ってた」と言われるほどやさしいのだ。

自分が面倒を見るべき弟の存在。
アーニーを傷つけてはいけないと自分で言いながらデートもままならず、
せっかくの誕生日ケーキを台無しにしてしまったり、
そんな行動に思わず暴力をふるってしまった。

自分の暴力にひどく傷つき家を飛び出したギルバート。
「帰らなくちゃ」が口ぐせの彼が「帰るところがない」とつぶやく。
そんな彼を理解し、話を聞いてくれるベッキー。
ベッキーに家族のことを語っていくうちに自分の気持ちを理解していくようだ。「いつも自分のことは語らない。あなたは何を望んでいる?」

母親にベッキーを紹介しようとしたとき、自分の姿を見られたくない母親は不機嫌だったが賢くユーモアのあるベッキーを見てギルバートのやさしさにあらためて気づく。

率直でやさしくたんたんと生きていくギルバート。
それが周りの人にもやさしくされる理由なのかもしれない。
母親や弟を受け入れてくれるベッキー。
やがて新しい道が開いていく。

姉弟は時にはもめながら、それぞれの役割を持ち助け合って暮している。
弟の面倒を見る兄を演じるジョニー・デップがさわやかだ。
レオナルド・ディカプリオのアーニーもストーリーに迫力を与えている。

まとめ

映画通に、ジョニー・デップ主演・監督の「MINAMATA」を見たと言ったら、彼は「人間の顔」で出ていたの?それとも「人間以外の顔」?
と聞かれ、そういう仕分けもあるのだと知りました。

「ギルバート・グレイプ」でジョニー・デップの素顔を見たわけですが、鼻筋が通った端正な顔立ちは化粧映えがするということでもありますね。

「シザーハンズ」 1990年20代後半、
「ギルバート・グレイプ」1993年30才、
「チャーリーとチョコレート工場」2005年42才
年齢を考えると若見えの顔なのでは?と感じました。

パイレーツ・オブ・カリビアンの印象が強すぎてジョニー・デップの印象がイマイチ定まりませんでしたが、
特に「シザーハンズ」「ギルバート・グレイプ」ではやさしさが伝わってきて、化粧だけではない、やはり演技力があるのだ。
伝えるものがたくさんある多才な人なのだと感じました。

*原作「チョコレート工場の秘密」は大人が読んでも楽しいです。
*ちなみに「MINAMATA」ではただのオッサン(飲んだくれの)姿で出演していました。また機会があったら見たい映画でもあります。








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