本屋で、価格1円の本を買った話。
梅雨明け直前の表参道。
30度近い気温の中、体が重くなるような湿気がつきまとう。
1年前はよく通った道を歩きながら、そういえばここに本屋あったけ。と思い、なんとなく立ち寄った山陽堂書店。
銀色の本
漫画じゃないのにビニール付き。
なぞだ。
隙間から、この本がカラーなのかモノクロなのか考える。
どんな内容なのか、何が書かれているのかはさっぱりわからない。
じーっと手にとって眺める。
「1円、お一人様1点まで」という店員さんが書いた手書きの付箋。
新刊の漫画を買うようなワクワク感。
どんなことが書かれているんだろう?何が出てくるんだろう?
・今までの広告のまとめ編?
・煌びやかな新しい広告のまとめ編?
・それとも何かしらのテーマを持った広告たち?
ワクワク感を抱えて、レジに向かう。
>私
この本・・・1円なんですよね?
>店員さん
この本、1円なんですよ。
>私
1円って書いてありますもんね・・・
>店員さん
そうですね・・・
なんとも間抜けな会話をしながら買ったこの一冊。
開きたいけど、開きたくない。
そこに何が書かれているからわからない想像が止まらない。
想像・妄想はかきたてられて私のワクワクを刺激する。
謎の1円の本。
開きたくても開けない、開きたくない謎の本。
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