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『Energy』そのエナジーはどこから?
「音楽」そのものに費やすエナジーを描いた楽曲。その視点自体が斬新で面白い。だが、全体を概観するとテーマはそれだけでないような……?
モチーフとしての「音楽」に着目しつつ、順を追って見ていく。
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まずは1番。
安眠を妨げるほど喧しい工事。ショベルカーが起こす振動と騒音をバイブレーションに喩えている。工事そのものではなく、工事によって生じる「音」に焦点を当てているのが特徴的だ。
眠りに
『Trip』の幻想性〜音, 詩, 演出を通して〜
名曲である。順を追って見ていく。
ASKAによる圧巻のスキャットの後、Aメロに流れ込む。
この部分ではまだバッキングは極力抑えている。コードを鳴らすキーボード(+ギター)と、2小節単位のリズムパターンを刻むベースとドラム。それも、ベースは1小節目の1拍目表+2拍目裏でルート音を鳴らし、ドラムは2小節目の4拍目でスネアを叩くのみ。最小限の要素である。
次にBメロ。
ここでベースラインが動きハ
『DO YA DO』危うい恋心
登場人物は、"僕"、僕の想い人である"君"、君の恋人である"あいつ"。あいつに知られてはならない君と僕との関係性、公にできない秘密の恋。
君に本命の相手(あいつ)がいることは分かっているのに夢中になってしまう、止められない気持ち。
隠れて逢瀬を続けていたある日、あいつにプロポーズされたことを君から聞く。何の気なしに報告し無邪気に喜ぶ君は、僕のこの戸惑いを知る由もない。
初めから割り切った関係
『僕はこの瞳で嘘をつく』君と僕の目線の交わり
登場人物は、主人公の"僕"、恋人の"君"、そして僕の浮気相手である"あの娘"。恋人は既に浮気相手の存在を悟りかけている。
懐かしそうな瞳をしながら 僕の中の秘密の事
僕の中の誰かの事……?
そんな恋人に本当のことを言えるはずがなく、かと言って言葉の弁解もうまくいきそうにない。例えば……
言葉の迷路にはまり込む
幾つもの言葉を並べることで雁字搦めの状態に陥っていく様子や、
言葉の密
22歳、突如CHAGE and ASKAにはまる
私は就職目前の22歳だ。
卒業を控えた大学4年生の春休み……そう、モラトリアム真っ只中。人生の夏休みとされる大学生活においても、群を抜いて時間を自由に使える期間と言えるだろう。
去年の末に卒業論文を書き上げ、同時に4年間続けた部活動も引退し、2020年の幕開けとともに途轍もなく暇を持て余すようになってしまった訳である。
人間は、暇な時間が急に増えると自分でも予想だにしていなかった方面に趣味が生ま