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美味しいジャムのような人生を


小川糸さんの新刊「ライオンのおやつ」をやっと読んだ。
いつもながら、食の描写がくっきりとしているのに、ほわんと優しく

人の命が光る物語だった。

読みながら、おやつのことはもちろん
日ごろのごはんや思い出のごはんの事を思い出していた。

読み終えてからは人生について考えていた。

仕事のことや生き方のこと
どんな暮らしをしたいのか

暮らしの真ん中に「食」があるわたしは

「食べるか迷ったら、食べる」
「後悔するような食べ方をしない」
「怒っている時は食べない」

を食べることの中でのルールにしている。


一日、いちにちを悔いなく生きる

寝る前にいつも大好きなフルタヨウコさんの言葉を思い出し、手帳のカレンダーのすみっこに
その日のおいしかった大賞を書いて眠る。

昨日はけんちん、その前の日は海老の唐揚げ、その前は赤福…と書いてある。 ページをめくると、暗号のようにカレンダーのすみっこに
すごく小さい文字で、干し柿、胡麻豆腐、にんじんケーキ、梅煮豚とか書いてあって、自分でも笑ってしまう。

おいしいものを、おいしいと思って食べられる心身や今の状況に感謝する。

悔いなく生きるって、初めて目にしたときは
なんだかすごく頑張っているってイメージだったけど、きっと全てを完璧にするとかじゃなくて

頑張って、その上でも難しかったことを良しとして眠るとか
人とのやり取りでモヤモヤする事を次の日に持ち越さない。
とかそういう事でも良いのかもしれないと思った。

立春を迎えるときに、いつもイメージするのは
「はる」という名前の小さな子が柵につかまり立ちをして、今にも一歩歩き出しそう!というところ。

今年もはるが立ったから、わたしも進んで行こうという気になる。

雲のない、今日の澄んだ空の上にいる人と
その空の下で、寝坊をしたり、恋をしたり、泣いたり、怒ったり、1番を目指したり、4番を守ったり、歌いながら中指をそっとたてたり、遊んだり、頑張ったりしてる人たちを想う。

きょうもいい日になりますように。

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