とうもろこしを焼くと黒くなるのは、なぜか?
とうもろこしを焼くと、表面が黒く焦げることがあります。4歳の娘から「どうして黒くなるのか?」という質問を受けました。知識整理のために記事を書きます。
黒くなる原因は、焼くことによって「焦げる」という現象が起こるためです。
とうもろこしの表面には、水分と糖分(甘さのもと)がたくさん含まれています。焼くと、この水分が蒸発して表面が乾燥し、収縮します。滑らかだった部分が細かく割れたりひび割れたりすることで、表面がデコボコしてザラザラになります。また、糖分が高温で「カラメル化(糖が高温で加熱されて褐色に変化し、独特の香りと風味を生じる現象)」したり、「焦げる」反応を起こしたりします。この反応により、表面が茶色や黒に変わります。
特に、焦げた部分には「炭(カーボン)」が多く含まれるため、光を吸収しやすくなります。カーボンは光のエネルギーを効率的に取り込む特性を持っています。これは、カーボンの原子構造が光の波長に対してエネルギーを吸収しやすいからです。具体的には、カーボンの共有結合が非常に強固な分子構造を作り出しており、光子が入射すると、そのエネルギーが電子を動かすエネルギーや分子全体を振動させるエネルギーに変わります。これによって、光のエネルギーは物質の中に取り込まれ、最終的には熱として分散されます。このように、光のエネルギーが熱に変換されるため、カーボンは特に光を吸収しやすく、結果として黒く見えるのです。
次に、「光が乱反射するから黒く見える」ことについて説明します。
とうもろこしを焼く前の表面はつやつやで滑らかなので、光がきれいに反射し、明るい黄色に見えます。しかし、焼くと表面がデコボコして滑らかではなくなるため、光がいろいろな方向に散らばって反射します。これを「乱反射」と言います。乱反射すると、光がいろいろな方向に散るため、私たちの目に届く光の量が少なくなります。また、乱反射することで光が物質内部に入り込みやすくなり、内部で吸収されてしまうことも多くなります。そのため、焦げたとうもろこしの表面は光をうまく反射せず、ほとんどの光を吸収してしまい、黒く見えるのです。そのため黒く見えるのです。
簡単に言うと、とうもろこしが焼いて黒くなるのは、焦げた部分が光を吸収しやすく、光が反射しにくいためです。焼く前は表面が滑らかで光がよく反射するので黄色く見えますが、焼いた後は表面がザラザラして光を吸収するため黒く見えるのです。
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