食卓は学びの場

TLDR; 食事の時間は、子どもが学ぶための大切な機会です。食材がどこから来たのか、料理がどのように作られたのかを知ることで、食べ物への興味や探究心が高まります。また、食事中に落ち着いて座っていることで、集中力や自己制御を鍛えることもできます。段階的に進めながら、子どもの内面からのやる気を育てていくことが大切です。


食事は家族とのコミュニケーションの時間であるだけでなく、子どもにとっての学びの場でもあります。

食事中には新しい体験や発見が待っています。例えば、新しい食材を試してみることで、コンフォートゾーンから出る練習ができたり、未知の味や食感を経験することができます。また、食材がどこから来たのか、どのようにして目の前の食卓に届いたのか、どんな食材の組み合わせでその料理ができているかといった話題を取り上げることで、食に対する興味を引き出すことができます。世界の多様性や文化の違いについても話題にでき、その経験を通じて、好奇心や探究心を育むことができるはずです。(東京ガスが提供している「がすてなーに」の2階に、食材の見本をセットすると世界のどこから届いたものかを世界地図上にアニメーションで示してくれる展示があります。あれと同じような体験をもっとたくさんの食材でできるとよいと思います。)

さらに、食事は自己制御能力を育てる絶好の機会でもあります。例えば、遊びや他の活動から食卓に集まるという行動自体が、自己制御の練習の一環です。また、食事中に立ち歩かずに最後まで座っていられるようになることも、大切な自己制御のスキルの一つです。親が子どもに最後まで座ってほしいと思うのは、ただマナーを教えるためだけではなく、集中力を養い、自分をコントロールする力を学ばせるためでもあります。これらのスキルは、将来社会で求められる場面で役立ちますが、幼い頃からのトレーニングが重要です。

自己制御を効果的に育むためには、段階的なアプローチが有効です。例えば、最初は短い時間(最初は10分?)だけ座ることから始めて、徐々にその時間を延ばしていく方法があります。このようにして小さな成功体験を積み重ねることで、子どもは自己制御のスキルを少しずつ強化していきます。(最初の集中時間でだいたいの食事を終えることをペースにすると、運びが良さそうです)

また、物理的な環境を整えることも重要です。子どもが座っていたいと思うような魅力的な食事の場を作ることで、自然と落ち着いて食事をするようになります。硬い椅子に好きなキャラクターのクッションを置くことで、快適な環境を整えることができます。

一方、報酬や罰といった外的動機づけは、短期的には効果がありますが、報酬がなければ行動しなくなるリスクがあるので、なるべく使わないほうがよいです。例えば、「最後までご飯を食べたら飴をあげるよ」と誘導しがちですが、あまり良くないです。このような報酬を徐々に減らし、子ども自身が行動に満足感を感じられるようにすることが大切です。例えば、「今日は最後まで座って食べられたね」といった具体的な褒め言葉をかけることで、子どもは自分の努力に満足感を得て、さらに頑張る意欲が高まると考えられます。

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