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「生まれつき、身体が硬いんです」に対する僕なりの答え

どうも!火曜日担当の森宜裕(もりよしひろ)です!

理学療法士という資格をもち、走りの学校講師の中で身体博士として活動しています。

仕事をしていると、選手本人もしくはその保護者の方から、こんなセリフをよく聞きます。
「生まれつき、身体が硬いんです」
「小さい頃からずっとこの子は身体が硬いんですよ」

医療従事者として、
「先天的な(生まれつきの)疾患が何かあったのかな?」
という仮説を立てて評価を進めていきますが、ほとんどの場合はそうではありません。

この硬さの原因は、成長期という、身体が徐々に大きくなっていく過程の中で起こる柔軟性の低下であることがとても多いのです。

成長期の柔軟性低下

10歳ごろまでは身長は1年に平均約6cm、体重は3~3.5kgと、ともに順調な増加が見られ、思春期の初期になると身長は1年に平均6~8cm、体重は約2kg増加し、どちらもこの時期に頂点に達します。

思春期中期になると、最も急激な成長を遂げる段階を迎えます。
1年の間に8~10cmも伸びることもよくあります。

そしてこの成長期における骨の長さの活発は成長の結果、
筋の相対的な短縮により、柔軟性の低下が発生しているのです。


にもかかわらず、
「生まれつき硬い」という思い込みで、
ストレッチを真剣に取り組まなかったり、

「この子はもともと硬かった」
という思い込みを選手本人に伝え続けることで、本人の成長にメンタル的な蓋をしてしまったりすることは、本当にもったいないと感じています。

「大丈夫。あなたは生まれつき硬いんじゃないよ。骨が伸びて成長している証だよ。」
「ストレッチをがんばってもがんばっても硬くなる時があるかもしれないけど、あせらず、正しい方法でストレッチを継続してね」

というのが僕からのメッセージです。


生まれつき身体が上手く動かなかった僕

さて、「生まれつき〜〜」という言葉に僕が過敏に反応してしまうのには訳があります。

僕は生まれた時、4396gというジャンボな赤ちゃんでした。
(リカルドさんが1050gということらしいのですが、今では身体のサイズは大逆転ですね笑)

ジャンボすぎた結果、生まれてくる時に左肩が引っかかり、分娩麻痺という障害を持って、僕はこの世に生を受けました。

左腕がほとんど動かせなかったのです。

このnoteの一番上の写真が生後間もなくリハビリを受けている僕なんですが、「生まれつき」左腕が動かすことができなかった僕に、家族がどのように考えていたかを想像すると、おそらくなんですが、

きっと、よくなる!」だと思います。

だから僕は、毎日、理学療法士さんのもとへリハビリに通わせてもらったし、家でもいっぱい左腕を動かす練習をしてもらえました。

おかげさまで、少しだけ左肘は伸びきりませんが、ほとんど気づかれるような後遺症はなく、様々なスポーツを体験することができ、
そして、当時僕にリハビリをしてくださった方と同じ「理学療法士」という資格を取得することができました。

「生まれつき」という言葉を使ってあきらめない

今日の文章で伝えたいことは、シンプルに書くとこの見出しだと思います。

きっと、多くの身体の硬さは生まれつき決まり切った能力なんかではなく、
低下している原因があり、対処するための方法が存在します。

僕はそれを見つけて、お伝えし、一緒に改善をすることが僕の仕事です。

そして、僕がこの「走りの学校」に引き寄せられたのは、和田校長先生が、
生まれつき足が遅いんじゃない!きっとみんなの足は速くなる!
と宣言されていたからなんだと思っています。

ぜひ、一緒に身体の可能性を広げていきましょう!

それでは!


走りの学校 講師 森 宜裕

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