HSC時代回顧|母の言葉「約束をすっぽかされたら怒りなさい」の意味
過去を振り返ると、長期にわたって自己愛の強い人間が近寄ってきては振り回されるパターンを繰り返してきた。
それは主張のできない僕の性格にも多分に原因があった。
40代になり歪な自己愛を持つ者は、周囲から姿を消していったが、30代まで自己愛ホイホイを自認していた僕は、過去にさまざまなナルシストと関わってきた。
ナルシストのバリエーションについて知りたい方はこちらをどうぞ▼
振り返ると、幼少期から自己愛ホイホイだった記憶がある。
小学校の頃、ジャイアンみたいな同級生が近づいてきて、度々遊ぶ約束をしてはすっぽかされていた。
僕が小学生の頃は、週刊少年ジャンプが500万部以上発行されていた時代なのだが、そのジャイアンはジャンプだけを読む目的で僕に近づいてきている節があった。
こういった搾取的行為をいとわないのが、ナルシストの特徴かもしれない。
主張ができない子供だったので、約束を破られても特に怒らずヘラヘラしていると、ある日、母からこんなことを言われた。
「約束をすっぱかされたら、ちゃんと相手に向かって『失礼やろ!』と怒りなさい。失礼なことをされたら怒る権利があるんやから」
母は僕に「もっと自分を大切にしなさい」と伝えたかったのだろう。
ずるい人間から雑に扱われ続けると、自己肯定感が下がるし自尊感情も低くなる。
雑に扱われたと感じたら、しっかり「不愉快です」と相手に伝える。あまりに心ない対応をとる人間だったら、そもそも関係を断ち切ることも考える。
こういう考えを獲得できたのは、40代に入ってからなのでかなり遅い。
普段は温厚で僕を甘やかすことが多かった母だったが、このときばかりは、張り詰めた表情で言われたのをはっきりと覚えている。
きっと「あなたはかけがえのない存在だから、もっと自分を大切にしてほしい」という思いがあったのだろう。