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#12【心理】どのように捉えて・どう行動するか(1)~スキーマについて~


こんにちは、かたつむりnoteへようこそ🐌のんびりおしゃべりするみたいに、HSP×INFJ心理士の日々の気づきをお届けします。リラックスして読んでいってくださいね

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#HSP #INFJ #安心の居場所づくり #理解の輪を広げたい #心理





本日のテーマ

今日は、「【心理】どのように捉え・どう行動するか(1)~スキーマについて~」をお届け。

この記事は、心理に興味がある方や、自己肯定感を育みたい方におすすめです。

心理の概念や専門用語を取り上げ、分かりやすく説明します。


 

スキーマとは


スキーマ(schema)は、「物事を理解するための頭の中のルールや枠組み」のようなものです。私たちが日常生活で何かを見たり聞いたりしたとき、それをどう意味づけるかどう行動するかを決めるための「ガイドライン」とも言えます。


例えば、赤ちゃんが「おもちゃ」に対して「遊ぶもの」というスキーマ(意味づけ)を持っているとき。
このスキーマのおかげで、赤ちゃんは新しいおもちゃを見てもパニックにならず、「遊ぶもの」として触り始めます。


状況をスムーズに理解して、次の行動がとれる。これがスキーマの基本的な役割です。



 スキーマはどうやって作られる?


私たちは、生涯を通じてスキーマを作り続けます。それは生まれたての赤ちゃんから始まっています。言葉はなくとも、見たもの・触ったもの・感じたもの。

私たちは、さまざまな経験や学びを通じて少しずつスキーマを作っていきます。



1. 最初はシンプルな経験から始まる

赤ちゃんは、目に見えるもの触れるものからスキーマを作り始めます。


例えば、赤ちゃんは母乳や哺乳瓶からミルクを飲みす。これを繰り返し経験することで、「吸う」という行動を、「ご飯にありつける方法」と意味づけします。このようにして、赤ちゃんにとっては、「吸う」という行動が「食べ物がもらえる」というスキーマになっていきます。


他にも、お母さんが笑顔で話しかけてくれると、「笑顔=安心できる」というスキーマが生まれます。



2. 同じような経験を繰り返して強化される

同じような状況に何度も遭遇すると、そのスキーマはどんどん強くなります。


例えば、子どもが何度も犬と遊ぶ経験をすると、「犬はかわいい」「犬は友達になれる」というスキーマが形成されます。


逆に、犬に吠えられたり噛まれたりする経験を繰り返すと、「犬は怖い」「犬に近づくと危ない」というスキーマになるかもしれません。



3. 新しい情報に合わせて修正される(調節)

時には、今までのスキーマでは説明できない新しい状況に出会うことがあります。このとき、人はスキーマを修正したり、新しいスキーマを作ったりします。これを「調節」と言います。


例えば、子どもが初めて猫を見ると、「犬=4本足で毛がある動物」という既に持っているスキーマで猫を理解しようとします(これを「同化」と言います)。

でも、猫は吠えずにニャーと鳴き、行動も違うことに気づくと、「犬とは違う動物だ」という新しいスキーマ(猫のスキーマ)が作られます。



スキーマは成長とともにどうなる?


ひとの成長に伴い、スキーマは次第に複雑で柔軟になっていきます。


◯幼少期

幼い頃のスキーマは、目に見えるもの直接的な経験に基づいています。この時期のスキーマはシンプルで具体的です。

例:「おもちゃ=遊べるもの」「ご飯=お腹が空いたら食べるもの」



◯小学生くらいになると

子どもが成長して知識や経験が増えると、スキーマもより複雑になります。学校生活や友達との関わりなどから、新しい社会的なスキーマも発達します。

例:「先生=教えてくれる人」「友達=一緒に遊ぶ人」



◯思春期以降

さらに成長すると、抽象的な考え方や価値観にも基づいたスキーマが形成されます。この時期には、自分自身や他人についての信念(例:「自分は価値がある」「他人は信頼できる」など)も大きく影響します。

例:「努力すれば成功できる」「世の中にはルールがある」



㋕思春期頃から人間関係が難しくなるのは、自分も周りのみんなも、スキーマが多種多様で複雑になってくるからかもしれないね🐌



私たちに及ぶ”スキーマ”の影響

スキーマは私たちの生活や目標達成において重要な役割を果たします。一方で、凝り固まったスキーマは、生活や人間関係に悪影響を与えることがあります。



◯ポジティブな働き

効率的な情報処理:
情報を素早く整理し、理解できる。

迅速な意思決定:
過去の経験に基づいた判断ができ、意思決定がスピードアップする。

自信を持って行動できる:
自己効力感が高まり、新しい挑戦にも積極的になれる。

自己実現や目標達成の促進:
ポジティブなスキーマが成功への原動力となる。

社会的適応の向上:
人間関係や集団活動で適切に振る舞えるようになる。

㋕他者との関わりや自己肯定感、目標の達成にスキーマが働いているんだね🐌



◯ネガティブな働き

固定観念を生む:
過去の経験に基づくスキーマが強すぎると、新しい情報や異なる視点を受け入れにくくなり、柔軟な思考が妨げられる。

偏見や誤解を招く:
特定のグループや個人に対するスキーマが偏見を生み、差別的な判断や人間関係への悪影響を及ぼす可能性がある。

自己評価や行動への悪影響:
ネガティブなスキーマ(例:「自分は失敗する」)は自己否定感を強め、新しい挑戦を避けたり、自己成長を妨げる。

㋕「ある出来事や人に対して、いつも以上に反応してしまう…」「気づけば自分を責めている…」それはネガティブなスキーマが関係しているかもしれないね🐌




いかがでしたか


お疲れさまでした。
ここまで読んでくれてありがとうございます。

「スキーマ(schema)」についてお話しました。
私たちのこころと行動を捉えるのに欠かせないキーワードです。


次の章では、”スキーマと私たちのこころの関係”について、さらに詳しくお話しますね。


スキ・コメントで感想を教えてくれるとうれしいです!
それではまた会いましょう~🐌


(引用・参考)

安保 恵理子, 須賀 千奈, 根建 金男「外見スキーマを測定する尺度の開発および外見スキーマとボディチェッキング認知の関連性の検討

・ITカウンセリングLab心理学用語『シェマ(スキーマ)』

・加藤 雄士「スキーマの概念とスキーマ療法のレビューに関する一考察」

・こまち臨床心理オフィス『スキーマと認知 -認知のクセの背景にあるもの-』(2021.3.22)

・臨床心理学用語辞典『スキーマ(schema)』

・スキーマ療法の概論と18のスキーマやコーピングなど基礎知識を網羅(2024.12.2)







・保育士バンク!新卒『ピアジェの発達段階とは?前操作期や具体的操作期などの4段階の理論をわかりやすく一覧表で解説!』(2024.12.17)



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