Casiopea 「World Live '88」

神保彰(ds)氏がいなければ自分はドラムを続けていなかった。ブラスバンドでドラム・パーカッションを始めた自分は半年ほどのスネア・ドラムでの基礎練習を経て始めてドラムセットに触り(半年スネアで基礎的な音符休符をメトロノームで訓練した後にドラム・セットを初めて触るのは、現在ドラム歴30年を超えた今でも凄く良い経験だったと思う)、まず習うのが8ビートと16ビート。もちろんそれから練習を始めるが、1人でただの8ビートや16ビートをただ叩いてフィルインやって…というのが何となく恥ずかしかった(笑)。打楽器パートも希望でなく入部して割り当てられたパートだし、恥ずかしいしもう辞めちゃおうかなとちょっと思っていた。
そんな時にブラスバンドの先輩にもらったカセットテープが、当時人気のフュージョン・バンド「CASIOPEA」の「詰め合わせ録音」、つまり数々のスタジオ盤や「Perfect Live」「CASIOPEA LIVE 1985」などの数々のライブ盤からぎっしり選曲したコンピレーションだった。
聴いた事ないような、全く普通でないドラムのアプローチ、ライブでは熱狂する観客、歌がないのに何てドラマチックな!全然知らなかった「インストゥメンタル」「フュージョン」の世界にすっかりハマってしまった。
そして神保さんのマネをして氏の奇天烈なパターンを練習するのであれば、1人でも恥ずかしくなかった。

中でも長尺なドラム・ソロが聴ける「Super Sonic Movement」にハマりにハマって、恐らくソロは全部歌えるくらい聴いた。自分が叩いて大観衆の絶叫が帰ってきている…くらいイメージできるまで聴いた。
この曲が収録されているのが「Casiopea World Live '88」。
後にCDを手に入れたら、「太陽風」「Red Zone」「Princess Moon」「Sold Swing」どれもこれもコッテリして熱い!Casiopeaはコード進行がギター野呂一生氏のこだわりで普通でないらしく、自分は何となく「ジャズっぽく」感じた。この時期はポップスなどの王道コード進行がイマイチ聴けなかった。Casiopeaのせいだ。
それにしても神保櫻井のコンビが超絶でコッテリ、自分はT-Squareだとちょっとアッサリしすぎに感じていた。「Solid Swing」や「Magnetic Vibration」とか背脂ギトギトコッテコテという感じだが、自分はこのくらいが好き。好きずきでいいのである。
中身がYoutubeにあったのでどうぞ。
https://youtu.be/VERIERHHEIo

いやーこれだけ長いドラムソロ、かつ飽きさせないのは凄い!ドラムソロもドラムパターンも曲の一部だなあ、と思う。この頃はドラムセットにはカウベルが付いていて当然だと思っていた。

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