三歳のときに見た夕焼けのような朝焼けなのか朝焼けのような夕焼けなのか、あの橙の色が今も頭に残っている。兄の顔もアパートの壁も木の葉も空もあの橙の色になっていた。
あれから一度もあの色を見ていない。あの色は三歳の時にしか見えない橙だったのかもしれない。
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