お米を作って配るベーシックインカム
人が生きていくには衣食住が必要ですが、それ以外にも情報が必要だと以前noteに書いたことがあります。
当然ながら全てお金で解決出来るものですが、そのお金を稼げない人、持っていない人は生活保護などのセーフティネットによってお金を受け取り、衣食住やその他の費用に充てることになります。
コロナ禍の中、世界的に限定的な生活保護、フードスタンプなどのセーフティネットではなく、国民一律に給付するベーシックインカムの導入が必要だという議論も起きています。
ベーシックインカムが必要かどうか、実現可能かどうかという問題は人によって様々な意見があって容易に決まらないでしょうし、恒久的かつ包括的なベーシックインカムをどこかの国が導入するのはまだまだ先の話でしょう。産油国の一部ではそれに近いものがありますが、資源価格にも左右されますから収入面では不安定な悩みもあります。
さて、衣食住に困っている人にとって一番緊急性が高いのは食事・食料です。人間は毎日食べなければ生きていけません。極限状況では1日くらい食べなくても生きてはいけますが、2日に1日食事無しという生活はまず無理でしょう。
その一方で、戦後の日本では急速に第一次産業、特に農業が後継者不足や米離れから衰退してきました。その最たる象徴が減反政策です。
米の余剰が出始めた昭和中頃から、米の価格調整のために逆ザヤになる価格で政府が農家から買い取り、国民に販売していました。その赤字費用を抑え、生産量をコントロールするために減反政策が導入されて、商品作物への転換やあるいは耕作放棄によって休耕田や耕作放棄地が増える結果となってしまいました。
ライフスタイルの変化や後継者不足はもはやどうしようもない問題ではありますが、その一方で食べるものに事欠く人が存在しているのも事実です。いっそのこと生活保護費用を抑えて、逆ザヤで米を買い取って生活困窮者に政府が配った方が、水田の荒廃も防げたのではないかと思ってしまいます。
現代社会では米嫌いの人もいるでしょうからさすがに妄想に過ぎませんが、米さえあればすぐに飢え死にすることもありません。とにかく水を入れて炊けば済みます。おいしさはともかく。標準米とかパールライス並の味になるでしょうけれど。そう言えば、今の若い人は標準米とか自主流通米とか知らないですよね。私が子どもの頃までは米は米屋でしか売ってなかったですが、今ではスーパーで買う人の方が多いんじゃないでしょうか。
これこそ、いっそのこと全国民に一定量の米を配る、もしくはそういうチケットを配っちゃえば・・・お米券そのものですね。
富山県 ひとり親家庭に「お米券」、約5,100世帯に配布
https://www.ssnp.co.jp/news/rice/2020/05/2020-0527-1520-16.html
実際にやっている自治体もありますし、それほど荒唐無稽な話でも無い気もしてきました。ベーシックインカムならぬ、ベーシックライスですね。日本語に直すと基礎的なお米、あるいは標準米・・・と書くとアラフォー以上は誤解してしまいますね。